「温かな眼差し」展

働く庶民の姿。
日常の生活の一断片。
時代の強風に耐えながら力強く歩み続ける人々の生命力。
日々をただひらすらに生きることの美しさを
画家たちは温かな眼差しで見つめ みずみずしく描きました。
画家たちの描いた日常を「労働」「家族」「ひととき」の
テーマごとで展示しています。

金継ぎ

先日、茶碗を割りました。
もちろん、館の所蔵品ではなく、自宅で愛用しているものです。

でも、気持ちとしては
残念半分、待ってました!半分。

実は以前、東急ハンズで‘金継ぎセット’なるものを購入してたんです。

これは、‘修理’もできるし
‘金継ぎ’という日本古来の修理方法が勉強できるから一石二鳥です。

でも、そういう準備をしている時に限ってなかなか割らないものなんですよね。
で、ようやく割ったので、いそいそと金継ぎセットを引っ張り出してみたら…

材料がガビガビに固まってました

購入したのが4年前。
そりゃぁ固まります。
ということは、4年も割らなかったんだから、私は偉い!
ってことにしておきましょう。

↓金継ぎとかすがいで修理された皿

パーントゥ

ただ今開催中の「描いた女性と描かれた女性」展の中に、
前畑省三氏の「神女誕生・パーントゥ」という作品があります。
とても不思議な雰囲気の作品なので小中学生が興味深そうに見入っています。

このタイトルにもなっているパーントゥとは
沖縄県宮古島の島尻(しまじり)という地区で行われている厄除けの祭り
パーントゥプナカに登場する3体の仮面神のことです。

方言で「パーントゥ」とは異様な形相をしたもの
お化け、鬼神、妖怪という意味があり、
「プナカ」とは祭祀という意味があるそうです。
このパーントゥ神は全身にシイノキカズラ(つる草)を巻きつけ
その上から悪臭のする泥を塗り、
頭にはマータと呼ばれる草葉を結んだ厄除けをさしています。
手には仮面と杖を持っています。
そして、人々に泥を塗りつけて、害厄を追い払い、
無病息災をもたらしてくれるのです。

<参考文献>
(「島尻のパーントゥ調査報告書」平良市教育委員会発行:昭和60年3月)

パーントゥには男性が扮する決まりとなっていますが、
この作品では祭りの儀礼を行う神女とイメージを重ね合わせ
女性がパーントゥに扮しています。

このパーントゥは毎年10月の下旬もしくは11月の上旬に行われ、
最近はツアーなども組まれて、観光客も多いとか。

また、宮古島の隣に位置する多良間村で9月26日から行われる「多良間の八月踊り」は、
ユネスコの無形文化遺産の登録候補となっているそうです。

「描いた女性と描かれた女性」展

4日から始まりました「描いた女性と描かれた女性」展。

当館の収蔵品の中から
女流作家さんが描いた作品と、女性が描かれた作品を展示しています。

女性が描いた作品は力強いタッチで、強い色彩を使っていても
どこか包み込むような優しさが画面から漂ってきます。

男性が描いた女性たちは
きっと好みや理想がちょっと盛り込まれているのでしょう。
老いも若きも、描かれた女性は
どれも雰囲気のある魅力的な人物です。

1点‘描く女性’がモデルとなって‘描かれている’作品があります。
いつもキャンバスのこちら側にいる女性が
キャンバスの向こう側の立場になるってどんな気持ちだったのでしょうね。

アブラコウモリ

当館は時々思いもよらない生き物がやってきます。
去年はミドリ亀とアマガエル。
今年は、コウモリです。

といっても、コウモリは昨年から棲みついていたようですが、気がつかなかったんですね。

昨年春から、毎朝、美術館の正面玄関のアプローチに
何の生物か分からない糞が落ちているんです。
「鳥の糞でもない。春に増えるけど毛虫や芋虫の糞でもない。何だろう?」
不思議に思っていたら、なんと、アブラコウモリでした。

コウモリといえば、子供のころに夕方公園で石を真上に高く投げて
昆虫と間違って寄ってくるコウモリの数を競ったものです。

コウモリによって何か害があるわけではないのですが
よりによって正面玄関前に糞が落ちるので
早速、害虫駆除の業者さんに見に来てもらいました。

そうしたら、コウモリは鳥獣保護法の対象で駆除はできないのだそうです。
追い払っていなくなった隙に、戻ってこれないよう施工するしかないとのこと。

しかも、今は繁殖の時期で、間違いなく子コウモリもいると…。

で、よーく見たら、確かに小さなコウモリが…。

業者さんが棒でつつくと親コウモリが3頭飛んで逃げて
(潜んでいると3センチくらいなのに、飛ぶとツバメくらいある)
まだ飛べない全長2センチほどの子コウモリが1頭落ちてきました!

親が逃げてしまった以上、私たちはどうすることもできず
一生懸命身を隠す場所を探して地面を這う子コウモリを眺めるしかないのでした…。

第76回独立展 前売り券

日々陽射しが強くなって、紫外線が気になる今日この頃。
こんな時こそ美術館廻りですね☆

5月30日(土)〜6月7日(日)
鹿児島歴史資料センター黎明館で第76回独立展が開催されます。

独立美術協会は日本を代表する美術団体の一つです。
1930年に里美勝蔵、児玉善三郎、林武ら14名で設立された「1930年協会」が
後に独立美術協会となりました。
海老原喜之助や中間冊夫もこの独立美術協会の会員で、
生前、鹿児島での独立展開催に尽力されたそうです。

3年振りとなる鹿児島での独立展。
当日一般700円 → 前売り500円です。

前売り券は当館受付でもお取り扱いしています。
購入ご希望の方はお声を掛けて下さいね。

LEAP6月号

もうご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんね。
鹿児島の情報誌、LEAPさんの6月号は
『大人だから楽しめる 初夏のおでかけ』特集です。

‐心がゆるむ時間を忘れていませんか?

素敵なサブタイトルですね。
GWが終わって燃え尽き症候群や5月病ぎみになっている方には
気持ちをリフレッシュするのにピッタリな特集です。

その中の一つとして、実は当館が紹介されているんです。
エントランスの噴水写真は初夏の空気感が素晴らしく表現されていてさすがプロ!
「中庭のお手入れ頑張らなきゃ!」と励みになりました。
また、すぐ傍にいる辻之堂の‘田の神さぁ’も登場。
地元人としては心くすぐられます。
何の指定も受けていない田の神さぁですが、私たちには愛着がありますから。

ちなみに、私たちスタッフの写真も掲載されています。
何度も「笑って」と要求されましたが、これがなかなか笑えず
ようやく撮れた1枚…のはずです…。

開催中の城ヶ粼悟さんの作品は、老若男女が癒されます。
ストレスで硬くなった心がほんわりとゆるむことでしょう。
ぜひ谷山散策にお越し下さい。

「負ケテタマルカ!!」

一昨年、強烈な作品と出合いました。それは本田紘輝くんという小学生の作品でした。
12歳で旅立って1年4か月、今度は鹿児島市立美術館で大規模な作品展を開催中です。

昨年実行委員会が立ち上がり、半年間バタバタと準備を進めてきました。
当館で開催した時は作品数が三十数点でしたが、
今回は書や粘土細工など60点以上が展示されています。

初日と本日は吉俣良さんのコンサートもあります。
作品展は5月6日18:00(入場17:30)まで開催していますので、ぜひご来場下さい。

【「負ケテタマルカ!!」詳細 】
◇ 会  期:4月28日〜5月6日
◇ 開場時間:9:30〜18:00(入場は17:30まで)
◇ 入場料 :無料

【 ミュージアムコンサート 】
吉俣良さんによるピアノコンサート
日 時:4月29日(水・祝)
午後2時〜
会 場:「負ケテタマルカ!!」展示会場

企画展ポスター

ミュージアムコンサート&ギャラリートーク

城ヶ粼悟展【風の器】スタートしました。

初日の昨日は 鹿児島マンドリン研究会 皆さんによるオープニングコンサートと
城ヶ粼先生のギャラリートークが開催されました。

平日の午前中にもかかわらす、多くの方にお越しいただきありがとうございました。

城ヶ粼悟線先生の作品とマンドリンの旋律がこんなにも合うなんて…
あまりの調和の美しさに涙ぐむ方もいらっしゃいました。

コンサートの後は城ヶ粼崎先生のギャラリートーク。
予定より30分もオーバーして色々とお話して下さいました。

次回のギャラリートークは5月10日(日)午後2時からです。
1回目とは違う内容をお話くださるそうですので、
ぜひ足をお運び下さい。

差し入れにいただいた四つ葉のクローバー

城ヶ﨑悟展 -風の器- 

本日より【 城ヶ﨑悟展 -風の器- 】が始まりました。

本展は2001年の城ヶ﨑悟展(南溟館)以来8年ぶりの本格的な作品展となり
学生時代から最新までの作品を時系に沿って展示する初の作品展となります。
‘デフォルメの詩人’と呼ばれる城ヶ﨑悟先生の独特の世界観が
どのような過程を経て生まれるに至ったのか。
学生時代の重厚なタッチ、パリ留学時代の写実的作品、それからデフォルメされていく対象。
情緒的なイメージが強い城ヶ﨑作品の新しい一面をご覧いただける展示となっています。
また、作品ひとつひとつに城ヶ﨑先生自作の詩がつけられていますので
併せてご覧いただくと一層作品の世界が広がります。


展示作品:「自画像」1968年、「びん‐1975」1975年、「国分の桜島」1985年
「Henri Goeztのアトリエに立てる白い裸婦」1980年
「種をまく人」1995年、「風の器」2007年、「独奏」2009年 他

会  場 : 三宅美術館2階絵画展示室
会  期 : 2009年4月24日(金)〜6月30日(火)
休 館 日: 水曜日(ただし祝日の場合は翌日)
開館時間 : 午前10時午後4時半
入 館 料: 一般300円、高校・大学生300円、小・中学生100円、70歳以上100円、
(*20名以上の団体は半額)

イベント : 『城ヶ﨑氏によるギャラリートーク』
4月24日(金)10:30
5月10日(日)14:00
『マンドリンコンサート』
4月24日(金)14:00(時間変更あり)
『鈴木重子ミュージアムコンサート』
5月24日(日)18:00
『詩の朗読会と三味線ライヴ』
6月20日(土)14:00