石垣群の里 大当

ここは南さつま市笠沙町片浦の大当(おおとう または うと)地区です。

100万個(石碑によると)の石が積み上げられた石垣群地区で
「にほんの里100選」にも選ばれています。

笠沙、坊津の海岸線は複雑に入り組んだリアス式で
海沿いに浜はほとんどが切り立った斜面で平地が少ないため
このように石垣を組んで住居を斜面に沿って上へ上へと造っていったのでしょうか。
それとも防風のために築いたのでしょうか。

過疎化、高齢化が進んでいますが今でもお住まいになっている方がいらっしゃって、
かなりの急勾配をご年配の方がゆっくりゆっくり登っていかれます。

今でこそ道はアスファルトになっていますが昔は階段も道も石畳だったそうです。

印象に残っているのは梅の花。
誰かがお住まいの庭先にも、
誰もいない住居跡や空地にも梅の木が1本ずつあり
主のいない場所で今でも変わらず咲き続けています。
きっとこの集落では梅の花を眺めて春の訪れを感じていたんだろうなァ
と当時の生活に想いを馳せてしまいました。