杉浦千里「美しきエビとカニの世界」

「博物画」というジャンルをご存知でしょうか。
対象を精密に描写した絵で、図鑑などに載っている絵、
といえばピントくるのではないでしょうか。
身近な博物画だと植物を描いたボタニカルアートがあります。
最近では、趣味で描かれている方も多いですね。
このボタニカルアートは「植物」の「博物画」になります。

この博物画で甲殻類を描いている杉浦千里(すぎうらちさと)さんという作家がいます。
今から数年前、ご家族にお目にかかる機会があり作品を見せて頂きました。
作品を目にした瞬間、鳥肌が立って目が釘付けになりました。
生まれて初めて目にした杉浦さんの博物画は「標本として描かれている写実的な精密画」
を通りこした芸術作品で、全身に感動が走りました。

残念ながら杉浦千里さんは39歳で夭折され、
今まで作品を拝見する機会がなかなかありませんでしたが、
嬉しい事に、この度作品集が出版されました。
当館の休憩スペースと1階カフェでもご覧いただけますので、
興味のある方はぜひお手に取ってみて下さい。

鹿児島大学総合研究博物館 第17回研究交流会のご案内

鹿児島大学総合研究博物館から第17回研究交流会のご案内を頂きました。

テーマは「災害と文化遺産歴史資料レスキューの取り組み」です。

東日本大震災による資料被災が記憶に新しいところですが、
鹿児島でも2010年の奄美豪雨で多くの貴重な資料が水害にあいました。
これから梅雨や台風で水害が頻発する鹿児島で、資料の被災は他人事ではありません。

当日は、水損資料の応急処置ワークショップも開催されるそうです。
貴重な機会ですので、当館もぜひ参加させて頂きたいと思います。

【日時】2012年7月7日(土) 13:30〜16:00
【会場】鹿児島大学郡元キャンパス 総合教育研究等203号室
【費用】無 料

詳しくは鹿児島大学総合研究博物館HPをご覧ください。

弥生時代の住居跡

当館から50mほど先で発掘作業が行われているので、ちょっと覗いてきました。

弥生時代の住居跡だそうです。

この辺りも掘ったら土器が出てくるかな。

ホームページリニューアルしました。

この度、三宅美術館のホームページをリニューアルいたしました。
これまで以上に皆さまにご覧いただきやすく、お楽しみいただけるホームページとなりました。企画展のご案内や、美術館の日々のあれこれなどをどんどん発信して参りたいと思います。
又、ホームページリニューアルに合わせて、当館のロゴマークが新しく出来ました。
清々しいカラーと「M」をイメージしたフォルムが印象的なこちらのロゴもホームページ同様、今後とも何卒 宜しくお願いいたします。

「いとうるわし展」


新年度第一回目の企画展を、本日4月2日(月)より開催しております。
「いとうるわし ―花と女性の美―」展
四季折々に咲く花々は、いつの時代も画家の心をとらえ多くの作品の中に描かれてきました。そして、美しい女性の姿も時に花に例えられるように多くの画家たちを魅了し、数多くの女性像が描かれてきました。
本作品展では、収蔵作品の中から花にちなんだ作品と女性をモチーフにした作品を展示。
生命力にあふれた花々の瑞々しさと、内面からにじみ出るような輝きを放つ女性の美しさを作品から感じて頂きたいと思います。
新しいいのちが芽吹くこの季節、花と女性たちの美の競演をお楽しみください。


「いとうるわし展」
開催期間:平成24年4月2日(月)〜7月8日(日)
※5月2日(水)は開館いたします。
※5月3日(木)〜5月6日(日)は、臨時休館とさせていただきます。

桜島展のお知らせ

ここ数年、桜島の活動は活発ですね。 今年の爆発回数が1月14日で100回に達し、観測史上最速のペースだそうです。 降灰もうんざりを超えて、もう笑らっちゃうくらい降りますね。でも、鹿児島人にとって桜島は心の原風景。桜島を誇りに思っても、嫌いという人はいないのではないでしょうか。(たぶん) 現在、その桜島を描いた絵画展「桜島百景 画家たちが見つめた桜島」が鹿児島市立美術館で開催されています。

鹿児島湾(錦江湾)にそびえ立つ雄々しい姿、1日で7色の色をまとうと言われる豊かな表情、噴煙を噴き上げる活火山の生々しい活動と、その桜島と共生している人々の生活は多くの作家を魅了してきました。

それぞれの作家の目を通して表現された桜島は、全て違う表情をしていますが、どれも共感できる作品ばかりです。(大正3年の大噴火は想像の域を超えませんが…)

2016年で大正の大噴火から100年です。この機会に作品を通してじっくりと桜島と向き合ってみてはいかがでしょうか。

余談ですが、当館所蔵の桜島の作品も「桜島百景」に展示されています。
ちなみに、現在当館で展示している桜島の作品は、前畑省三氏の「桜岳東壁」です。桜島の東側は現在活発に噴煙を上げている昭和火口があり、鹿児島市から臨む穏やかな表情と違って、切り立った斜面で荒々しい表情をしています。この作品は冠雪した東側の桜島の表情を描いています。

講演会のお知らせ

東日本大震災の被災地では、現在も医療支援や生活支援、子供たちの教育・精神面支援など、多層的で多面的な支援活動が展開されています。
被災地の実情を把握し、継続して被災地の支援を行うため、実際に現地で活動した組織やグループ、個人の災害支援状況の講演会が鹿児島大学で開催されます。

開催日時:平成24年2月10日(金)10:00〜12:00
場  所:鹿児島大学共通教育棟3号館331号教室
対象者:災害支援活動や防災に関心のある方

聴講を希望される方はEmailにて氏名・所属・連絡先の住所・電話番号およびメールアドレスを記入の上nisi24@fish.kagoshima-u.ac.jp(鹿児島大学水産学部 西隆一郎教授)へお申し込み下さい。
今後予想される大規模災害に社会市民として対応するために、貴重な機会ですので、お時間のゆるす方はぜひ聴講してみて下さい。
鹿児島大学キャンパスマップ

クリックしてcampusmap2010koori.pdfにアクセス

焼物展示室企画展:「龍の焼き物」展

龍の焼き物展

1階焼き物展示室では、今年の干支にちなんで「龍」が施された焼き物を7点展示してみました。

雲龍文花瓶(三代長太郎流石氏)
貼付龍文壷(琉球焼)
壺屋雲龍文急須(琉球焼)
無地龍文香炉(白薩摩)
無地龍巻花生一対(白薩摩)
染付龍文双耳花瓶(平佐焼)
※苗代川焼のコーナーに黒釉貼付龍文半胴甕を展示ししています。


焼物展示室企画展:「龍の焼き物」展
開催日時:平成24年4月2日(月)〜7月8日(日)

「独立美術協会員の作品展」

独立美術協会員の作品展

さて、年明け最初の企画展は「独立美術協会員の作品展」です。
独立美術協会は、佐伯祐三、前田寛治、を中心とする協会展が発端となり、1930年に創立されました。
創立会員は伊藤廉、川口軌外、小島善太郎、児島善三郎、里見勝蔵、清水登之、鈴木亜夫、鈴木保徳、高畠達四郎、中山巍、林重義、林武、福沢一郎、三好光太郎の14人。
既成の画壇からの独立を唱え、創造的な政策と活発な活動で近代洋画の新たな発展を加速させました。協会には海老原喜之助、中間冊夫、堀之内一誠をはじめ、精力的に活躍中の前畑省三といった郷土出身作家も多く在籍しており、鹿児島には最も所縁深く馴染み深い団体の一つといってよいのではないでしょうか。
1931年東京府美術館での第一回独立展以来、毎年開催される独立展では須田国太郎、小林和作、野口弥太郎、鳥海青児など、近代美術史に輝く画家を多く輩出してきました。
そして、本年は80回記念展開催という節目の年を迎えます。(1945年、1946年は未開催) 
本企画展では、収蔵作品の中から独立美術協会員の作品を一同に展示いたします。独立美術協会の歴史と精神を作品を通してご覧ください。


「独立美術協会員の作品展」
開催期間:2012年1月5日(木)〜3月27日(火)