「没後40年寺尾作次郎 美学の系譜」展は明日までです

寺尾作次郎は図案家でもあったので、常に懐に図案帳を忍ばせ、思いつくまま鉛筆を走らせていたそうです。
ご家族のところに大量に残されてている図案帳の、ほんの一部ですがご紹介しています。

また、明治時代、大正時代に作品として発表された図案も展示しています。
令和の時代でもまったく古さを感じないおしゃれな図柄ばかりです。
撮影は自由なので、お気に入りの図案が見つかったら、写真に撮ってみてくださいね。

「素描と版画」展

■概要
本展では初公開作品を中心に、素描および版画(木版画・銅版画)作品を展示します。
素描では「デッサンの神様」とも称される安井曾太郎や、自ら「素描癖にとりつかれてしまった」とも語った海老原喜之助、あたかも行者のように画業に打ち込んだ木下貴雄など、確かなデッサン力が光る作品を紹介します。
版画では、竹之内直記による仏像や郷土の風物を素朴なタッチで表現した木版画や、横井巴のディテールの繊細さが印象的な銅版画、坂田燦の「おくのほそ道」の世界観を力強く表現した木版画など、多様な世界観が展開されている作品を紹介します。

■展示作家
素描 | 海老原喜之助、亀田正一、木下貴雄、中間冊夫、長尾淘太、前畑省三、安井曾太郎
版画 | 坂田燦、竹之内直記、名嘉睦稔、横井巴

■作品リスト(pdf)

会 期 | 2025年1月6日(月)~3月23日(日)
休館日 | 水曜日
入館料 | 一般500円、高校生300円、小・中学生200円、70歳以上100円

年末年始 開館スケジュール

年末年始の開館予定は下記のとおりです。

カフェトワメゾンの営業予定は下記の通りです。
12月22日(日)~1月5日(日) 年末年始休業
1月6日(月)~ 通常営業

「ふれ愛フェスタ2024」に参加します

12月8日(日曜日)
「ふれ愛フェスタ2024」(主催:谷山ふるさとコミュニティ協議会)に
参加します。
地域で活躍している様々な団体の舞台発表やカフェコーナーもあります。
入場無料でどなたでも参加できます。
当館は「谷山ふるコミまちづくりパートナー協定」のブースで美術館紹介をしますので、ぜひ立ち寄りください。

日時:12月8日(日曜日) AM9:30~12:00(予定)
会場:谷山小学校 体育館
★入場無料

KTSライブニュースで紹介されます

先日、KTS鹿児島テレビのKTSライブニュースから
「没後40年寺尾作次郎 美学の系譜」展の取材がありました。
アナウンサーの美川愛実さんは美術に大変造詣が深くて
こちらのつたない説明を上手にまとめてくださいました。
放送は12月5日(木曜日)18:00~の予定です。
ぜひご覧下さい。

12月の開館スケジュール

当館の12月の開館スケジュールです。
「没後40年寺尾作次郎 美学の系譜」展もいよいよ21日(土)までです。
師走の慌ただしい季節ですが、ぜひ足をお運び下さい。

鹿児島情報高校の生徒さんが来館されました

当館から歩いて10分ほどのところにある鹿児島情報高校の生徒さんたちが
授業の一環で来館されました。
当館の成り立ちや主な収蔵品をご紹介したあと、現在開催中の特別企画展
「没後40年 寺尾作次郎美学の系譜」展を学芸員2名の解説で見学していただきました。
また、通常は展示している作品は「見る」ことしかできませんが、
壁面に掛かっている油絵の裏、中を見たり、実際に作品が描かれているキャンバスを触ったり、油絵の具の匂いを嗅いだり、また、特徴的な釉薬を施した焼物を触ったり持ったりして、想像していた感触との違いを実感していただきました。

今後生徒さんがちが個人的に興味のある美術館に足を運び、展示されている作品を少しでも身近に感じていただければ嬉しいですね。

「没後40年寺尾作次郎 美学の系譜」展より 作品紹介6

「貢戸棚」昭和9年(東京時代)
 長さ九尺(約2m70cm) 奥行三尺(約90cm)

本作品は昭和9年、毎日新聞社の記者で俳人の小野賢一郎氏の依頼により
東伏見伯爵家へご成婚祝の献上品として制作された書棚です。
表扉から横、背面まで革張り細工が施され、琉球王府の江戸上りがモチーフとなっています。下絵が彫られた版木に革を打ち付けて図柄を浮き上がらせ、その上に金箔を敷いてから彩色がされているそうです。これは、経年とともに渋い味わいが出ることが計算された手法です。
革細工に使用された版木とその下絵はすべて残っていますが、本展では表扉の4枚を展示しています。

「没後40年寺尾作次郎 美学の系譜」展より 作品紹介5

「窯変鳥葡萄文扁壺」昭和34年 鹿児島工業試験場時代「武町鹿窯」銘

この作品は原良町にあった工業試験場が武町に移転した年に製作されました。寺尾はこの年に定年退職していますので、工業試験場時代の最晩年の作品になります。

作品名にあるように、正面に鳥、横に葡萄の貼付文(本体とは別に作って置いた飾りを粘土で貼付ける技法)が施されています。
その上から数種類の釉薬を掛け分けていて、窯変(窯で焼成中に起こる変化)による景色も味わい深い作品です。
本作品は「扁壺」といって、上から見ると楕円になっています。(横から見ると正面より薄い)
寺尾は、河井寛次郎のもとに二年ほど入門していますが、扁壺は河井寛次郎も好んで製作していました。

さて、実は、本作品の特徴は底の部分にあるのです。

この作品、高さ50cm、幅40cmの大きな壺で、重量は一度置いたらなかなか動かすことは無い重さです。しかし、寺尾はその底部に美しい陽刻(模様を浮かび上がらせるように彫ること)の花文様と白い釉薬を施しているのです。
寺尾作次郎の作品には、まず人目に触れることはないであろう箇所にも趣向を凝らしたものが、いくつもあります。展示している絵皿なども、裏に素敵な絵付けをされているものが多く、全てお見せできないのが残念です。