年末年始の休館のお知らせ


美術館の年末年始の休館日は以下となります。
12月24日(火)館内整理休館
12月25日(水)展示替え休館
12月26日(木)展示替え休館
12月27日(金)館内整理休館
12月28日(土)~1月3日(金)年末年始休館
1月4日(土)通常開館

カフェ&ベーカリートワメゾンは以下の通りです。
12月25日(水)店休日
12月26日(木)通常営業
12月27日(金)通常営業
12月28日(土)通常営業
12月29日(日)~1月3日年末年始休業
1月4日(土)通常開館

よろしくお願いいたします。

令和2年1月4日からは「冬の常設展」と「釉薬色いろ展2」となります。

久保田里香さん講演のご案内

椋鳩十と薩摩伝統工人たち」展で椋鳩十先生のお話をしてくださいました
久保田里香さん(椋鳩十先生のお孫さん)の講演のご案内です。
当館でも椋先生と一緒に生活されていた里花さんならではの大変興味深いお話をしていただきましたが、当館ではうかがえなかったエピソードなども聞けるかもしれませんね。

演 題:本は生きる力~祖父 椋鳩十の思い出とともに~
日 時:令和2年1月11日(土)14:20~15:50 (受付13:40~)
会 場:ウェルビューかごしま(鹿児島市与次郎2丁目4-25)
参加費:1,000円
【お問い合わせ】
鹿児島実践国語教育研究会事務局 兒玉拓世(鹿児島市立八幡小学校)
℡:099-255-5136 メール:kei-takuyo(アットマーク)nifty.com

講演後には書籍の販売やサイン会も開催されるそうです。

 

龍門司焼陶器祭


龍門司焼企業組合から今年の陶器祭のご案内をいただきました。
薩摩焼の古窯の一つである龍門司焼の窯元ツアーやロクロ、手ひねり体験もでき、
全品2割引きで買い求めることができるそうですよ。

2020年カレンダー

この度、南日本銀行の2020年版カレンダーに、当館所蔵の「桜島」(三浦敏和作)が
採用されました。とても力強く勢いを感じるデザインとなっております。南日本銀行へ足を運ばれた際は、ぜひお手に取ってみてください。(ただし数に限りがあります)
なお、本作品は来年1月4日から当館常設展でご覧いただけます。

島津義弘公没後300年の香炉

今年(2019年)は島津義弘公の没後400年にあたり、
各ゆかりの地では様々な記念事業が開催されているようです。

当館の焼物展示室では、龍門司焼の「黒釉玉流香炉」(高さ28㎝)を展示しています。
この香炉は芳次(ほうじ・本名川原次郎太/文久2年~昭和18年)の作で
島津義弘公没後300年の記念に作られました。つまり、ちょうど100年前になります。

龍門司焼独特の黒い釉薬をより一層際立たせるために、胎土は白土です。
蓋に乗った精巧に作られた獅子の鈕(飾りのつまみ)は、苗代川(現東市来町美山)の
つまみ職人川上孝官(かわかみこうかん)によるものと伝えられています。

身近にある長太郎焼⑦

鹿児島市清水町にある多賀山公園は、
矢上氏の一族,長谷場氏が1053年頃に築いた山城「東福寺城」跡地として、
また、日露戦争でバルチック艦隊を日本海海戦で全滅させた
鹿児島の生んだ聖将東郷平八郎の墓があることで有名です。

多賀山の頂上には東郷元帥の銅像が建っています。

海(錦江湾)を見下ろすように佇んでいます。

その銅像の下の広場には元帥東郷平八郎の墓があります。

実際に東郷平八郎が眠っているのは多磨霊園ですが、こちらには遺髪が安置されています。
昭和9年7月18日夜8時に公会堂(現鹿児島中央公民館)におて納棺祭、
翌19日朝6時30分から出棺祭が執り行われたそうです。

そして、その東郷元帥の遺髪を納める遺髪壺が、初代長太郎によるものなのです。

鹿児島朝日新聞(現南日本新聞)の昭和9年7月18日朝刊では、
「白薩摩焼の東郷元帥遺髪壺ー高さ九寸直径五寸五分」
の見出しで以下のように紹介されていました。
「世界的聖雄東郷元帥尊い遺髪を入れる納髪壺は
谷山町の有山長太郎氏が丹精を込めて謹製せるものであるが
釉質は白鷺の如く純白で、高さ九寸直径五寸五分の立派な白薩摩焼である。
之を白羽二重で包んで銅線を以て結び
其の着け目をハンダーで着ける筈である」
*九寸…約27㎝ 五寸五分…約16.5cm

また、同日の鹿児島新聞朝刊によると、
「表面に 昭和九年七月十八日謹葬 元帥東郷平八郎遺髪 鹿児島県 鹿児島市
と刻み込まれている」
とあります。

(長太郎焼の遺髪壺:昭和9年7月18日鹿児島新聞朝刊より)

長太郎焼というと、今までご紹介してきたような赤褐色の焼物をイメージしますが、
初代長太郎は、晩年まで注文があると立派な白薩摩焼の品も焼いていました。
今回は、身近な長太郎焼というより、意外な長太郎焼のご紹介でした。

錫山相撲と錫山の史跡

錫山相撲
【 開催地 】錫山公民館立神館(錫山児童クラブ) 相撲場
【 開催日 】毎年11月3日
【開催時間】午前10時~ 土俵開き児童
      生徒、親子の取り組み
      高校生(樟南、鹿児島実業、鹿児島商業)の取り組み
      昼休み休憩
      午後1時~ 相撲甚句
      赤ちゃん相撲、一般の取り組み
      午後3時~ 抽選会


11月3日(文化の日)に鹿児島市下福元町の錫山地区で錫山相撲が行われました。
1655年に鹿追原魑魅(かおうばるすだま)峠に錫鉱山を発見し開発した
八木主水佑元信(やぎもんどのすけもとのぶ)が、1677年、同地に祀った山神を現在地(大山祗神社)に遷座し、奉納したのが錫山相撲の始まりといわれています(谷山市誌参照)
最盛期には年4回、その後年2回となり、現在は11月3日の年1回行われています。
地元の方によると、戦時中も中断することはなかったそうで、今年で362回目を迎えました。

大山祗神社で取り組みを待つ高校生力士たち

大山祗神社の境内には八木主水元信を祀った八木神社もあります。
こちらは錫山鉱山発見300年祭(昭和31年12月17日)に建立され
翌昭和32年鎮座祭が執り行われました。(谷山市誌参照)

こちらの黄色い装束の行司さんは立行司で、御年89歳とのこと。
まだまだ声にも張りがあり、足さばきも見事でした。

相撲観戦の後は、久しぶりに女郎墓へ。
当時、山師の慰安として連れてこられた女郎さんたちのお墓です。
地元の方々が定期的に草刈りなど手入れをされているようです。


以下は、今年の5月に教育委員会の許可を得て、専門家の先生と見学した時の画像です。




精錬場跡

風呂跡
坑道から出てきてすぐに風呂に入れるのは、鉱物の持ち出しができないように、
という目的もあるそうです。

身近にある長太郎焼⑥

本日ご紹介する身近な長太郎焼は、谷山支所の陶銘版です。
こちらは鹿児島市立谷山小学校前にある谷山支所です。


道路に面した正面玄関の生垣に「鹿児島市役所谷山支所」という銘板があります。

この陶銘板も長太郎焼です。
でご紹介した如意山清泉寺長太郎焼窯元の有山明宏氏によるものです。
明宏氏の父で二代長太郎正夫は、一枚板で製作したかったようですが、
割れてしまうリスクを考慮して現在の一文字ずつの形になったそうです。

「この一品」より⑥

「開窯120年長太郎焼展」からご紹介する長太郎焼の「この一品」は今回が最終回となります。
最後は指宿長太郎焼窯元より、次世代の長太郎焼を担う二人の若手作家 有山勝英(かつひで)氏と有山史洋(ふみひろ)氏の作品をご紹介します。

左から有山勝英氏、有山史洋氏、有山禮石氏(指宿長太郎焼窯元窯主)

2019年10月10日付 掲載承諾番号「19-3966」(朝日新聞に無断の転写は禁じられています)

「この一品」より⑤

本日は、如意山清泉寺長太郎焼窯元の有山明宏氏の作品「蓏(ら)」をご紹介します。

明宏氏の作品には、伝統的な釉薬かないろ(鉄釉)の作品をはじめ
天目釉シリーズ、赫陽(かくよう)シリーズ、そしてこの蓏のシリーズがあります。
明宏氏の作品は、小細工はせずフォルムで表現しており、ご本人同様、大きくゆったりとした造形が特徴です。2019年10月3日付 掲載承諾番号「19-3933」(朝日新聞に無断の転写は禁じられています