「海老原喜之助と周辺の画家たち」展

本日より海老原と周辺の画家たち展が始まりました。
海老原喜之助というと鹿児島では知らない人はいない(?!)くらい活躍され、
鹿児島の美術界の発展に尽力された先生の1人です。
大変に豪快、闊達、饒舌で社交的なお人柄だったそうで、多くの作家さんから慕われていたようです。
今回は当館の収蔵品の中から海老原喜之助と交流のあった(ごく一部になりますが)
作家の作品と共に展示し、海老原喜之助の人柄の一面をご紹介できればと思います。

また、ただ今鹿児島市役所みなと大通り別館1階にあります市民アートギャラリーにて
「南日本美術展海外派遣留学生の現在(いま)」が開催されています。
海老原喜之助と終生の友 吉井淳二が創設に尽力した南日本美術展。
そして、本場フランスでの勉強の大切さを重視し設けた海外への留学生派遣制度では
現在まで多くの作家を送りだしています。
第1回パリ賞を受賞しパリへ留学された前畑省三先生の作品展が開催されておりますので、
併せてご覧下さい。
☆明日1月16日(金)午後1時15分より前畑先生によるギャラリートークが開催されます。

皇徳寺中学校美術作品展 作品紹介

鹿児島市内の中学校は今日が始業式とのことで、
皇徳寺中学校美術作品展も午前中は静かでした。

さて、展示されている作品を少しご紹介。

とても無機質で未来的な雰囲気が漂っているこの作品
実はパソコンを分解し、そのパーツを組み合わせて作られているんです。
3作品展示されていますが、タイトルをご覧いただくと
「せかい」「へいわ」「みらい」と連作になっています。
みなさんはこの作品からどのようなストーリーを読取りますか?

なんとも美味しそうなお弁当。
これも生徒さんの手作り…といっても食べられるお弁当ではありません。
なんと!紙粘土で作られているんです!
米粒ひとつひとつを根気よく‘ちねって’つや感といい本物と見紛うほどです。
他にもラーメンやサンドイッチ弁当など食欲旺盛な中学生ならではのメニュー構成となっています。

展示室には手にとって遊びながらご覧いただけれる作品
自由にお持ち帰りいただける作品などもあります。
自宅で分解して、みなさんも作ってみてください。

「負ケテタマルカ!!」

昨年の12月28日に12歳という若さで旅立った本田紘輝くんを偲んで
作品展「負ケテタマルカ!!」を開催しております。
今回は新たに見つかった未発表作品14点をふくむ計42点を展示。
(うち1点はエプソンカラーイメージングコンテスト入賞につき巡回中のため複製を展示)

ぜひご覧下さい。

【会  期】 :12月20日(土)〜28日(日)水曜休館
【開館時間】 :10:00〜16:30
【会  場】 :三宅美術館2階展示室
【 入館料 】  ◇入場無料◇

中間冊夫展 後期はじまりました

「‐生誕100年記念‐ 中間冊夫展」の後半が始まりました。
前半は人体表現を追及した大作を19点展示しましたが
後半は人体に限らず、中間冊夫には珍しい静物画や風景画を36点展示しています。
中でも旧加世田市の小湊の松林を描いた未完の作品は、今回が初の公開となります。

その作品の隣には
中間冊夫夫人で、同じく独立美術協会で活躍された女流画家
佐川敏子さんの作品も展示しています。
公私共に中間冊夫を支え、よきパートナーであった佐川敏子さんの作品は「夏みかん」。
無骨な中間冊夫を温かい眼差しで見つめている様子が伺える、そんな作品です。

さて、前回もご案内しましたが、
鹿児島市立美術館においても11月6日から中間冊夫展が開催されます。
先日、担当の先生とお会いして展示作品などをうかがうと、
当館とリンクする作品がいくつもありました。
 
《形B》市立美術館蔵
 《形A》当館蔵

  沖縄の亀甲墓と風景を描いた《荒地》市立美術館蔵
  沖縄の亀甲墓と今帰仁城への風景を描いた《道》当館蔵

  デッサン《服をぬぐ女》市立美術館蔵
  油彩(前半に展示)《脱衣》当館蔵   

などなど、市立美術館の開催も待ち遠しいです。
日本のフォービズムの画家、中間冊夫。
現在鹿児島市立美術館で開催中の

フォービズムを代表する画家ヴラマンクの特別展をご覧になってからお越し頂くと、
もっと面白い発見があるかもしれませんよ!

「絵は売るために描くのではない」

本年は南さつま市(旧加世田市)出身の画家・中間冊夫氏の生誕100年にあたります。
これを記念して、当館では【 ‐生誕100年記念‐ 中間冊夫展 】を開催いたします。

第1回独立展から出品し続け、独立美術協会会員として
故郷鹿児島の画壇や後進の指導にも力を尽くされました。
戦後、生活が苦しい最中でさえ‘売る絵’を描くことはなかった中間冊夫。
その画家としての信念と、生涯をかけて取り組んだ人体表現の結晶の中間イズムを
この度、会期を前後半に分け、じっくりとご紹介致します。

前半: 9月11日(木)〜10月27日(月)
後半:10月30日(木)〜12月16日(火)

出羽慎一写真展 「錦江湾海底物語」

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8月16日(土)から、出羽真一氏による錦江湾の生き物の写真展
「 錦江湾海底物語 」 を開催いたします。

私たちにとって一番身近な海、錦江湾。
実は知っているようでまだまだ知らないことばかりの宝箱です。
海中に潜らないと出会うことのできない生き物たちが
私たちと同じように精一杯生きて、繰り広げている物語を
あなたも、そっと覗いてみませんか?

開催期間:8月16日〜9月7日

◇ 入場:無料 ◇

期間中、土曜日午後2時から
出羽慎一氏によるギャラリートークを開催します(参加費:無料)
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故郷の風景展

ただ今当館では郷土の風景を描いた作品を展示しています。

1日に7回表情を変えるという桜島をはじめ
坊ノ津、霧島、指宿、種子島、磯 …
日頃見慣れている光景も
作家の目を通して描き出されると
新鮮で、また違った風景として眺めることができます。

新緑の季節。
お散歩がてら、ぜひ覗いてみて下さい。

本田紘輝 命 展

本日、本田紘輝くんの作品展【命展】が始まりました。

紘輝くんは8歳の時から小児ガン(脳腫瘍)との闘病を余儀なくされ、
抗ガン剤の激しい副作用に苦しみながら一筆一筆思いを塗りこむようにして描いた作品が
平成17年、応募総数3149点の鹿児島CGコンテストにおいてグランプリに輝きました。

画用紙にポスカで描かれている作品は、どれも想像力とエネルギーに溢れています。
(ポスカで描いているのは、病院のクリーンルームで使用できる画材が限られているため)

現在も療養生活を送りながら創作を続けています。
いたずら好きで、茶目っ気たっぷり、でも ちょっとシニカルな紘輝くんの
命を紡ぐ作品をぜひご覧下さい。

7月24日は午後2時から、紘輝くんのお母さんによるギャラリートークも開催されます。


会 期:平成19年7月20日(金)8月10日(金)
会 場:三宅美術館2階絵画展示室
入館料:無料
時 間:9:00〜16:30
休館日:水曜日

「前畑省三展つながる絆」後期スタート

「前畑省三展つながる絆」の後期展示が始まりました。
前期の前衛的な地層シリーズから一転、
地層シリーズの前身となる学生時代の作品から、
地層とそこで生きる人々を描いたボラの人シリーズ、パリ留学中の作品
そして現在の大きなテーマであるパーントゥシリーズ、神女誕生シリーズを
時系列で展示しています。

それでは、前畑氏の簡単な年譜をご紹介いたします。

1936年 鹿児島市に生まれる
     伊集院高校から鹿児島大学教育学部美術科へ
     在学中、南日本美術展初入選、九州地区大学連合美術展佳作賞

1960年 「白い地層」南日本美術展奨励賞
     「地層・白」独立展初入選

1962年 「地層」南日本美術展南日本新聞社賞

1969年 「ボラの人」南日本日美術知事賞

1976年 「すわる」南日本美術展パリ賞
     翌年から1年間パリへ留学

1981年  鹿児島県芸術文化奨励賞

1985年 「神女誕生・禊(みそぎ)」「神女誕生・再生」独立展小林賞

1986年  パリ留学

1988年 「神女誕生・祈り」「神女誕生・祖神」独立展小島賞

1989年  「神女誕生・祀」「神女誕生・神謡」独立展独立賞

1990年  独立展会員推挙

2006年  南日本文化賞芸術部門受賞

現  在  鹿児島女子短期大学名誉教授

前畑氏の年譜と併せて、作品をご覧になってみて下さい。