第3回ギャラリートーク

昨日は第3回目の坂田燦氏によるギャラリートークが行われました。
主題は,版画と俳句の共通点について,またそれに気づいたきっかけについて,でした。

坂田氏が版画と俳句に共通点を見出したのは,恩師である「岡周末先生」の講話の中で,芭蕉がいかに俳句を推敲していったか,その過程や意味について,知る機会を得たことがきっかけでした。

例えば,わたしたちが
「閑さや 岩にしみ入 蝉の声」
として知っている芭蕉の代表句は,そもそもは,違う言葉が並んでおり,数回の推敲を繰り返し,現在の形になったそうです。
それを知った坂田氏は,版画になるまでに何度も推敲を重ねる自らに制作過程によく似ていると感じたそうです。

また,推敲を重ねる過程においては,10あるものを10で表現するものではなく,版画が色を白と黒に限定していくように,または俳句が文字を12音に限定していくように,10あるものを2または3で表現しなければならない点も,版画と俳句は似ているとのことでした。

思いもよらない版画と俳句の共通点に,ギャラリートークに参加されたみなさんは,興味津々のようすでした。

次回は,10/15(日)に行います。
みなさまのご参加をお待ちしております。