錦江湾奥の新島(しんじま)

【ツアー】「船で行く錦江湾奥と新島探検」
【開催日】平成24年7月21日
【主 催】鹿児島大学総合研究博物館
【講 師】大木公彦先生(鹿児島大学名誉教授)
     鹿野和彦先生(総合研究博物館教授)

鹿児島大学総合研究博物館主催のツアーで
桜島の北東に浮かぶ新島(しんじま)へ行ってきました。
鹿児島の方には燃島(もえじま)の呼び名の方が身近かもしれませんね。

新島は桜島の安永の大噴火で溶岩が潜り込んで隆起した島なので
貝の化石の層が地上で帯状に見ることができます。

海底100mあたりに生息するという8000年前の牡蛎の化石がいたるところに落ちていて
参加していた子供たちもたくさん拾っていました。

現在、3世帯5名が住んでいらっしゃいますが、
1970年代までは小学校もあり、多くの人が住んでいたそうです。


島唯一の神社もきれいにされていました。

現在、島の海岸線は隆起したころの1/3ほどになり
「沈みゆく島」とも言われています。
これは沈んでいるのではなく海岸線が浸食されているので
現在はテトラポットで浸食止めをしています。

今回初めて知ったのですが、伊能忠敬もこの新島の海岸線を歩いて測量しているんですね!
本当に津々浦々歩いていることを知り、頭が下がる思いです。

ちなみに、島の南側にはミナミハンドウイルカの群れがいました。
10頭近くいたでしょうか。
写真は間に合いませんでしたがジャンプもしてたんです!

新島の後は若尊(わかみこ)カルデラの「たぎり」を見に。
海底200mあたりから出ている火山ガスです。
この下には180年分のレアメタルが眠っているとか…。
水面に水文が広がってみえるのが「たぎり」です。
この日はちょっとガスが少なかったようです。

最後は隼人三島(弁天島、辺田小島、沖小島)、別名 神造島(かみつくりじま)を通って
鹿児島市に戻ってきました。

桜島の浦之前港から1日2便定期便が出ているとはいえ、
なかなか渡ることのない新島に上陸でき、
隼人三島を沖から眺めるという貴重な体験をすることができました。

鹿児島大学総合研究博物館では11月に錦江湾奥に関する特別展を開催するそうです。
興味のある方はそちらにもぜひ足をお運びください。