辻之堂の水神様

ただ今絵画展示室では「水辺のアルバム」と題し
海や川など水辺の風景にちなんだ作品を展示していますので、
当館の水にちなんだ風景をご紹介します。

写真の石祀は当館駐車場の奥に鎮座している水神様です。
もとは道路側にあったのですが、駐車場整備にあたり今の場所に移されました。

この辺りは水が豊富な地域らしく、昭和30年代まで水田が広がっていました。
当館向いの建物の脇には堀(水路)が流れていたので、
この水神様はその堀(水路)にあったものかもしれません。

ちなみに、ここから50m程先には、笹貫の刀匠波之平の分家があり
堀に囲まれていたので「堀の波之平」と呼ばれています。
今もバス停留所「新永田橋」の側に堀の跡が少しですが残っています。
また、この堀沿いにお住まいだった名残りで
堀脇さんというお名前が数件残っています。

刀匠が移り住むのですから、水も上質だったようです。
今でも井戸が残っているお宅が沢山ありますが、
指宿枕崎線の線路辺りから水脈が違うらしく
線路から永田川方面(堀の波之平側)は非常に上質の水が出るのですが
残念ながら線路からこちら側は赤水なのだそうです。

また、この辺りでは水が豊かな沢などに生息しているエゴノキが
一般のご家庭の庭木として元気に花を咲かせています。
これも水脈の豊かな地域だからこそ見られる風景なのでしょうね。