愛する与論を描いて受賞した作品(島の杜-クワズイモ-)を
‘田中一村風’と評された池田は,独自の表現を模索していきます。
本作品は一見なんの違和感もない与論の南国らしい風景に見えますが
よく見るとアダンや雲,珊瑚が一緒に描かれています。
タイトルが「杜(地と海とⅡ)」とつけられているように
「陸地の杜」と「海の杜」そして「空の杜」が一つの画面に共存しているのです。
本来ならばこのようような風景はあり得ないのですが
与論の原風景という共通項によって違和感のない風景にまとめられています。
池田なりの世界感の表現を思考錯誤し
本作品で第76回白日展において初出品・初入選を果たしました。