慈眼寺公園の隣にある ふるさと考古歴史館 で
特別企画展「薩摩人の祈り廃仏毀釈」が開催されています。
廃仏毀釈は明治に神仏分離の名の下に行われた破壊行為や弾圧のことで、
ここ鹿児島では最も激しく行われたといわれています。
7年の間に全ての寺院が廃寺となり、僧侶も1人残らず還俗させられたそうです。
この企画展では鹿児島での廃仏毀釈に関する資料や、激しく破壊された仏像や仏具、
地域や個人で密かに守り続けられてきた仏像などが展示されています。
10月は鹿児島の3大行事の一つ「妙円寺詣り」がありますね。
これも廃仏毀釈の影響がみられる行事です。
関ヶ原の戦いで敵中突破をして帰鹿した島津義弘公とその軍勢の苦難をしのんで
伊集院の「徳重神社」に詣りますが…
「妙円寺詣り」なのに「徳重神社」?これって不思議に思った事ありませんか?
現在、島津義弘公は徳重神社で祀られていますが、
もともと徳重神社のある場所に妙円寺という義弘公の菩提寺がありました。
しかし、廃仏毀釈によって妙円寺は廃寺となり現在の徳重神社が創祀され、
妙円寺詣りにもかかわらず今でも徳重神社に詣っているんですね。
妙円寺は再興され、徳重神社のすぐそばに現存していますので、
妙円寺詣りに出向かれる際は、「妙円寺」にも足を運ばれてみてはいかがでしょうか。