「スケート」の謎

夏休みに入り、中学生が美術の宿題のために来館してくれます。
まだまだ休みも中盤だというのに、
この時期にもう美術の宿題を済ませるとは
なんと計画性のある中学生たちなんでしょう。

おおかたの中学生は8月30日前後集中するので
小さな当館は大騒ぎになってしまいます。

そんな彼らから、作家や作品について質問を受けることもしばしばです。
答えに窮する難しい質問から、微笑ましい質問まで様々です。

そして、この海老原喜之助の作品で子供たちから多い質問は、
ポスターに使用している「スケート」(1930年作)についてです。

この作品は海老原喜之助がパリ時代に描いたもので、
青と白で描かれた画風はエビハラ・ブルーと呼ばれています。
60号(縦130×横97)の比較的大きな作品です。

そして、子供たちからの質問は、というと…

「この絵には何人の人が描かれているんですか?」

「 … 」

どうも、描かれている人数って子供達にはツボらしく、
競って数えて、こちらに正解を求めてきます。

スケートリンク(池)のまわりだけじゃなく、
森の中や森の向こうにも人物は描かれていて、数えた事なんかないんですよね。

誰か正確に数えてくれないかなぁ。