高倉の燻蒸

本日、鹿児島大学総合研究博物館で奄美の高倉の燻蒸作業を行うということなので、見学させていただきました。

燻蒸(くんじょう)とは、煙で燻して害虫の駆除をすることです。この鹿児島大学正門そばに展示されている「奄美の高倉」とは、明治16(1883)年に鹿児島県大島郡大和村恩勝に創建され、昭和34(1959)年に鹿児島県立博物館に寄贈されたものです。長く屋外展示として活用されていましたが、平成13(2001)年に不慮の火災により損傷を受け、その後鹿児島大学工学部建築学科によって、現在の場所に再建されました。(鹿児島大学総合研究博物館HPより)

当館は屋外展示物というものがないので、建造物の燻蒸は初めての体験でした。てっきり、何かバルサンのような薬品を含んだ材木などを燃して燻蒸するのだと思っていたのですが、普通の木材(建築資材などは薬品などが含まれているから不可だそう)を燃して、煙を茅葺屋根に充満させて駆除するんですね。薬品を使用せず、純粋に煙だけで燻蒸とは意外でした。考えてみたら、昔は茅葺屋根の家には囲炉裏があって、日常生活で燻蒸されるようになっていたんですね。現在はこうして定期的に人為的に燻蒸しなければならないから大変です。

暑い中貴重な体験をさせていただきました。