
薩摩川内市の平佐で焼かれていた平佐焼。
本展では当館収蔵品の平佐焼から猪牙(ちょか)を一堂に展示します。
磁器製、陶器製、染付、色絵など、平佐焼の猪牙といっても様々な表情を
持っています。
皆さんはどれがお好みですか。
(*猪牙(ちょか)とは土瓶のこと)
★ 9月から入館料が改定されますのでご了承ください


薩摩川内市の平佐で焼かれていた平佐焼。
本展では当館収蔵品の平佐焼から猪牙(ちょか)を一堂に展示します。
磁器製、陶器製、染付、色絵など、平佐焼の猪牙といっても様々な表情を
持っています。
皆さんはどれがお好みですか。
(*猪牙(ちょか)とは土瓶のこと)
★ 9月から入館料が改定されますのでご了承ください

べっ甲手柑子口花瓶(平佐焼)
現在開催中の「平佐のべっ甲と盃台」展では、平佐焼の「べっ甲釉」が施された作品を9点展示しています。
べっ甲釉とは「べっ甲」に模した釉薬のことですが、みなさん、この「べっ甲」ってご存じでしょうか?
昭和の時代までは眼鏡のフレームや櫛などに使われている身近な素材でした。

この「べっ甲」とは、海亀の一種である「タイマイ」の甲羅や爪などが素材となっています。
昔はタイマイのはく製を飾っているお宅などありましたので、見たことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

焼き物のべっ甲釉がべっ甲とどれだけ似ているか、ぜひ実物を見に来てください。
※現在タイマイは乱獲による絶滅危惧種となり、ワシントン条約でべっ甲は取引が制限されています。

こちらは平佐焼の盃台(はいだい)です。
盃台はお酒を飲む盃を載せる器のことで、
壺状になっているのは
酒を勧められた時に前の残りの酒をこぼすためです。

平佐焼は鹿児島では珍しい磁器の焼物です。
その白い肌に染付で模様が施されているのですが、展示している47個のどれをとっても同じ柄はありません。
中には色絵の盃台もありますので、ぜひお気に入りの1点をみつけて見て下さい。

平佐焼(ひらさやき)は安永年間(1772~1781)の平佐九代領主北郷久陣(ほんごうひさつら)の代に旧川内市天辰に創設されたといわれる磁器窯です。最初は染付だけでしたが、向井与藤次が有田の赤絵の技法を習得し、平佐でも赤絵が作られるようになったのが弘化3(1846)年頃といわれています。しかし、昭和16年をもって廃窯となりました。
〈平佐焼のべっ甲釉について〉
「べっ甲釉」という名前は、タイマイ(ウミガメ)の甲羅であるべっ甲に似ていることに由来しています。
慶応元年(1865)に長与焼(長崎県)の画工 青木宗十郎が平佐に招かれ、長与三彩の技術を学んだ向井勘兵衛が導入し、独特の平佐べっ甲が焼かれるようになったといわれています。
〈盃台とは〉
盃台はお酒を飲む盃を載せる器。壺状になっているのは、酒を勧められた時に前の残りの酒をこぼすためです。