没後20年矢澤一翠展

7月5日(日)をもって終了いたしました。
矢澤一翠(やざわいっすい)は、教員として後進の育成に尽力する一方、鹿児島創元会を創設するなど、鹿児島の美術界にも大きな貢献を果たしました。
矢澤の作品は、当人の人柄を表すかのような多彩で優しい色使いが印象的です。
ライフワークとしていた「漁港シリーズ」「台湾シリーズ」をはじめ、染色家というもう一つの顔が垣間見られる「人物シリーズ」(人物が着用している服、着物の柄は矢澤のオリジナルデザイン)も見どころです。
本年は矢澤の没後20年にあたることから、当館所蔵の矢澤作品を一堂に展示しています。

矢澤一翠略歴
1911年徳之島に生まれる
東京高等師範学校(現筑波大学)卒業後、日本統治下の台湾の嘉儀女学校で教鞭をとり
帰郷後は鹿児島女子高等学校、鹿児島短期大学で美術の指導にあたる。
第9回南日本美術展で最高賞の知事賞を受賞。
県美展、創元展、日展でも入選、入賞を重ねる。
1987年鹿児島創元会を創設。
1985年鹿児島短期大学を退職し、神奈川県茅ケ崎市へ転居。
2000年9月18日逝去。

南日本美術展:奨励賞、知事賞(最高賞)、鹿児島市教育委員会賞(染色)
創元会名誉会員、鹿児島県美術協会初代会長
名瀬市(現奄美市)文化功労者
ほか