「谷山ふるさと自然文化体験塾」開催

谷山ふるさとコミュニティ協議会の夏休み特別企画である「谷山ふるさと自然文化体験塾」が当館にて開催され,谷山の小中学生およそ20名とご家族に参加いただきました。

当館にて開催中の「開窯120年 長太郎焼展」を学芸員解説で見学いただいた後,「実際に自分で作ってみよう」ということで,カモイケ工房有山清麿氏によるワークショップも行いました。

みなさんが挑戦されたのは「コースター作り」。10センチ角のコースターに「かきおとし」の手法で自分だけのコースターをつくりました。

またあわせて,ロクロを使った器制作も行われました。

清麿先生の指導のおかげで,見事な形になりました。焼き上がりが楽しみです。

次回ワークショップは,7/26(金)7/27(土)の両日,午前10時から,同じくカモイケ工房の有山清麿氏を先生役にお迎えして行います。予約不要・当日先着15名までです。ご希望の方は当日,美術館にご来館ください。

 

7/20(土)有山長佑氏ギャラリートーク

本日は,本窯長太郎焼窯元より有山長佑氏にギャラリートークを行っていただきました。

初代から二代,三代との思い出にはじまり,ご自身のエピソードへ。
作品「湖畔」のモデルとして知られる黒田清輝の奥様に,東京のご自宅でごちそうをしてもらった思い出や,西郷隆盛の子孫の別荘地に下宿していた思い出など,他ではなかなかお話にならなかったエピソードをたくさんお話くださいました。
また,制作については,風土にあった素材探しと技術の研鑽を重ねながら,こだわりの蒼い釉薬にたどり着くまで16年もの月日がかかったこと,貫入の入らない白薩摩を目指し,釉薬の開発に励んだことなど,貴重な制作秘話をお話いただきました。

目頭を熱くしながらお話になる思い出や,熱く情熱的にお話になる制作秘話など,お越しいただいた来館のお客様との貴重な時間となりました。

次回ギャラリートークは,8/8(木)午後2時から,指宿長太郎焼窯元より有山禮石氏をお迎えします。
ぜひご来館ください。

四代有山長太郎 長佑氏のギャラリートーク


7月20日(土)「開窯120年長太郎焼展」の初日は本窯長太郎焼窯元の
四代長太郎 有山長佑(ちょうゆう)氏のギャラリートークを開催いたします。
長佑さんのお話には、幼少時の初代長太郎との思い出や、長太郎焼を世に出した
画家黒田清輝の照子夫人とのエピソードなど、私たちにとって歴史上の人物(?)が次々と登場します。この機会にぜひ足をお運びください。

〈ギャラリートーク〉
日 時:7月20日(土曜日)14:00~
会 場:三宅美術館1階焼物展示室
予 約:不要
参加費:当館入場料(中学生以下無料)

 

 

 

鋭意準備中

7月20日(土)から始まる「開窯120年長太郎焼展」の準備が日々進んでいます。
昨日は本展で初めて展示を行う作品の撮影を行いました。
この作品は、長太郎焼本窯で制作された記録はあるものの、すでに現存しているものはないと思われていたのですが、今回の調査で偶然にも発見された作品です。
ぜひ展示室で本物をご覧くださいね。

新元号「令和」にちなみ

新元号「令和」の典拠である万葉集の「梅花の歌」の序文
「初春の令月にして、気淑く風和らぎ、
梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」
にちなみ、梅が描かれた、または梅文様の焼物を展示しています。

平安時代以前は「花」といえば「梅」のことを指し、万葉集でも桜の3倍詠まれているそう。
当時、梅は春になると最も早く花を咲かせる「百科の魁」として尊ばれていたので、
春の訪れを告げる鶯と併せて描かれることの多い花でもあります。

白薩摩、苗代川焼、平佐焼、能野焼から7点展示しています。
焼物に描かれた梅から春と新しい時代の風を感じてみてください。

この一品:「錦手四君子図蓋透彫角型香炉」


朝日新聞の「この一品」で、開催中の「椋鳩十と薩摩伝統工人たち」から、
十二代沈壽官作の「錦手四君子図蓋透彫角型香炉」(沈家伝世品収蔵庫蔵)をご紹介させていただきました。
展示室では他に十二代が得意としていた捻りものを2点、
十三代から当代(十五代)の作品を展示しています。

2月17日(土曜日)は十五代沈壽官氏によるギャラリートークも開催いたしますので、
ぜひ足をお運びください。

〈ギャラリートーク〉
時 間:午後2時から
参加費:入館料のみ
予 約:不要

画像:朝日新聞 平成30年1月18日付 第2鹿児島面 「この一品」
掲載承諾書番号:18-0093 (本記事は朝日新聞社に無断で転載することはできません)

掛軸の裏打ち・切り継ぎ実演:田代和雄氏

1/21(日)は,田代表具店三代目の田代和雄氏による,掛軸の裏打ち・切り継ぎの実演が行れました。
田代和雄氏は,椋鳩十著「薩摩伝統工人伝」に表具師として登場する田代常吉氏の孫にあたり,常吉の技術を継承しています。

長く日本の床の間を飾ってきたものの1つに掛軸がありますが,表具師は,その掛軸の主役である高僧の書など「本紙」と呼ばれる部分を,装飾を兼ねて保護すると同時に,何百年後の修復にも耐えられるよう配慮する裏方の仕事であると自己紹介がありました。

実演では,本紙を補強するために,本紙の裏側に紙を貼り付ける「裏打ち」と,本紙を装飾するために,本紙の上下左右に布などを切り貼りする「切り継ぎ」が行われました。

裏打ちは,紙ごとの収縮の特性や,糊の粘度など,適切に見極め,また,今はしっかりくっついているけれども修復のときにはキレイにはがせる,という配慮をしながら作業し,また切り継ぎでは,さまざまな模様や素材の布が使われ,布の模様や素材・大きさによって,装飾の意味が異なることなど紹介されました。

曰く「技術自体はある程度時間がたてば習得できるが,配慮や意味付けは,長い時間携わることで知識が増し,さらに洗練されていく。それが職人の仕事を続ける醍醐味です。」と控えめながら満足気に語られた姿が印象的でした。

次回ギャラリートークは,1/27(土)午後2時より,龍門司焼 次郎太窯十二代陶工の川原輝夫氏です。
予約不要,入館料のみでご参加いただけます。
多くの方のご参加をお待ちしております。

この一品:「椋鳩十直筆原稿・取材ノート」


朝日新聞の「この一品」で、開催中の「椋鳩十と薩摩伝統工人たち」から、
椋鳩十の「薩摩伝統工人伝」の直筆原稿と取材ノート(かごしま近代文学館保管)をご紹介させていただきました。
展示室では原稿を書くときに愛用していたフェルトペン(椋鳩十文学館記念館保管)も併せて展示しています。原稿の筆致から椋先生のお人柄や書斎での様子が目に浮かぶのではないでしょうか。

画像:(朝日新聞 平成30年1月11日付 第2鹿児島面 「この一品」
掲載承諾書番号:18-0093 本記事は朝日新聞社に無断で転載することはできません)

第1回ギャラリートーク:久保田里花さん

本日、椋鳩十のお孫さんである久保田里花さんによるギャラリートークが開催されました。
展示している椋鳩十関連資料の解説とそれにまつわるエピソードや
一緒に生活を共にしていたご家族だからこそ知っている素顔などお話いただきました。

(頻繁に通っていたソバ屋天神房丸新で即興で書いた色紙について解説をする里花氏)

椋鳩十が好きだった薩摩藩士で第3回パリ万博で奔走した前田正名(まさな)の
機転のきいた「便所」のエピソードや、
仕事関係者から初対面のファンまで、ホテルをキャンセルさせてご自宅に泊めていたこと。
鹿児島県内津々浦々巡って、鹿児島の自然、食、文化などの素晴らしさを熟知されていたことなど、盛りだくさんお話いただきました。

また、当館に贈呈された著書「薩摩伝統工人伝」の見返しに書かれた「芸」の由来も
本日の里花さんのお話で判明しました。

里花さんのお話を聴いて、改めて椋鳩十作品を読んでみたくなった方も多いと思います。
先日、椋鳩十作品が絵本として出版されたので、よかったらお手に取ってみてくださいね。

出版社:理論社

久保田里花氏によるギャラリートーク


南国鹿児島にも雪がちらついて、冬本番となってきましたね。

さて、今週の土曜日(13日)午後2時から、椋鳩十先生のお孫さんで
児童文学作家の久保田里花さんによるギャラリートークを開催いたします。
椋鳩十先生と生活を共にしていたご家族ならではのエピソードや、
企画展で展示している椋先生関連の資料についてお話いただきます。

予約、参加費は不要です。(入館料は必要です)
参加ご希望の方は、当日午後2時前に、1回展示室にお集まりくださいね。

久保田里花さん