【主 催】鹿児島大学総合研究博物館
【ツアー】「薩摩焼のカオリンと指宿ジオサイトめぐり」
【開催日】平成23年8月6日
鹿児島大学総合研究博物館主催の
「薩摩焼のカオリンと指宿ジオサイトめぐり」に参加してきました。
鹿児島は言わずと知れた火山県。
活火山の10%が鹿児島にあり
日本にある比較的新しいカルデラ9つのうち5つが九州にあり
内4つが鹿児島にあります。
その中の一つ阿多カルデラは指宿にあります。
ツアーでは阿多火砕流をはじめ縄文時代に噴火した池田湖の池田火砕流、
山川港の火口湖、平安時代まで噴火していた開聞岳などをめぐり
地球の息吹、火山の恵みをを感じてきました。
↑ 清見岳火山灰層(玉利)
ここは、地元では「島津山」と呼ばれていて、
実際に薩摩焼の原料として採掘されていた場所です。
写真は両方ともカオリナイト化(粘土鉱物化)したもので赤い色は酸化鉄です。
このカオリンという鉱物は、現在は主に紙の原料に混ぜたり、
化粧品(ファンデーション)の原料となっているそうです。
川尻の海岸は開聞岳の噴出物でできた黒い砂浜が特徴。
この海岸の砂には、よーく見ると…
8月の誕生石ペリドット(オリビン)が沢山混ざっています。
↓これは川尻の海岸に沢山自生している「犬枇杷」。
枇杷といってもイチジクの仲間だそう。
濃い色に熟した実は甘くてクリーミーです。
右下の建物は山川の砂蒸し温泉。
海岸に沿ってそびえ立つ岸壁は池田湖の噴出物が堆積してできたものです。
この他、島津斉彬の墓石、最初の帝国ホテルのロビーに使われている指宿の山川石も見学。
また台風時、船舶の避難場所として有名な山川港(火山湖)を見学しました。
当日は台風9号の影響で外洋は大変時化ていましたが、
山川港は嘘のように凪ぎの状態で避難港の所以がよく分かりました。
鹿児島に住んでいる私たちが日常どれだけ火山の恩恵を受けているのか
身をもって実感できたツアーでした。