7月30日(日)から開催の
坂田燦の「おくのほそ道」版画展 の準備が着々と進んでおります。
さて,本日7月24日は,5月16日に「おくのほそ道」に向けて江戸の深川を発った
芭蕉と弟子の曾良(そら)が山形県鶴岡市の湯殿山に入った日です。
その湯殿山で詠まれた句は
語られぬ 湯殿にぬらす 袂(たもと)かな 芭蕉
(神秘の出羽三山(羽黒山,月山,湯殿山)は修験道の山。
浄衣の白装束で歩き,やっと巨岩の頂きから熱湯が噴出する霊岩の御神体にたどり着いた。
他言無用の霊場。ふしぎなありがたさに感動し,涙で袂を濡らしてしまった。)
湯殿山 銭ふむ道の 泪(なみだ)かな 曾良
(参道入口で荷物や草鞋を置いて,裸足で御神体あたりの湯にひたしながら
お賽銭を踏み歩いて参拝。恐れ多い霊山の尊さに感涙した。)
これは,二人の句の情景を作品にした坂田燦の作品です。
芭蕉と曾良が湯殿山に畏敬の念を抱く様子が伝わってきます。
(*)本作品は後期日程(9月14日~)での展示になります