「鹿児島の活火山」展

ただ今開催中の鹿児島大学総合研究博物館の企画展
【鹿児島の活火山】 に行ってきました。

九州にある5つのカルデラのうち4つは鹿児島県にあるという
火山無しでは語ることのできない鹿児島県。
といっても危険と背中合わせ!というわけではなく
他県では見られないほど豊かな恵みを火山からたくさん頂いている土地柄なのです。

夏休みに開催した「錦江湾海底物語」も
火山が創り出した特異な地形が育んできた生き物たちの写真展ともいえますね。

この「鹿児島の活火山」展では先ず、火山とは何ぞや、鹿児島の火山、
火山から頂いた恵みの数々などが紹介されていて、一つ一つがとても興味深いのです。

一口に‘溶岩’といっても含まれている成分や固まる過程で七変化し
中でもビックリしたのが「ペレー(火山の女神)の涙」と「ペレーの髪」。
なんとも粋なネーミングですが、これは両方とも溶岩!
女神がこぼした涙に相応しいほど美しい雫形と
本物のブロンドヘアーと見紛うてしまった金糸状の溶岩なんです。
自然の創り出す芸術品にはかないませんね。

他にも感動したのは、指宿権見神社近くの白土。
これは薩摩焼の上薬として用いられていた粘土質の白土なのですが、もともとは安山岩。
それが何万年もかけて粘土質化し、
上薬として使えるほどの白土と化していく過程が見られるのです!
薩摩焼が薩摩焼たる由縁も、この火山の恵みに満ちた土地柄ゆえなんでしょうね。
感無量です…。

その他にも、桜島の安永の大噴火を描いた木下逸雲の「安永噴火」(鹿児島県図書館蔵)や
平家物語に出てくる霧島の大噴火の一節、3万年前から現在までの地層や
桜島で観測中の地震のデータがオンタイムで見ることもできました。

活火山=桜島=火山灰=迷惑 という先入観がありましたが
火山に対する価値観が変わり、大きな感動をもらってくることができました。

【詳細】
 入場:無料
 期間:11月21日(金)まで
 時間:10:00〜17:00
 場所:鹿児島大学郡元キャンパス
    総合教育研究棟2Fプレゼンテーションホール