「錦江湾奥の自然と人とのかかわり」

鹿児島大学総合研究博物館より第12回特別展のご案内をいただきました。

この企画展では、錦江湾の中でも湾奥にスポットをあてて多角的に紹介されています。

「錦江湾奥」とは聞きなれない言葉ですが、桜島の北側になります。
錦江湾の形はよく胎児の形に例えられますが、その頭にあたる部分です。

同じ錦江湾でも鹿児島市や垂水市の接している湾中央や、
南の湾口とはまた違った特徴があります。
錦江湾で一番水深が深い地点があったり、
タギリが出ているのでサツマハオリムシのような珍しい生物が生息していたり、
レアメタルが発見されたり、貴重な干潟が残っていたり。

会期中、展示解説も行われているようです。
入場は無料です。

詳しくは鹿児島大学総合研究博物館ブログをご覧ください。

キャンバスの中の人々 ―人物画の魅力―

キャンバスに描かれた人物を通して、画家は何を表現しようとしたのか。
収蔵作品の中から、様々な作家が描いた人物のスケッチや油彩画を展示します。
魅力的なキャンバスの中の人々との語らいをご堪能下さい。


当館収蔵作品の中から17点を展示。うち、5点が新収蔵作品です。
会期:平成24年10月18日(木)〜平成25年2月3日(日)

生誕100年 金城次郎展

沖縄を代表する陶芸家で人間国宝。民芸運動の先駆者である浜田庄司、河井寛次郎、
バーナード・リーチらに早くから認められ「次郎さん」の愛称で親しまれました。
沖縄の土と釉薬を使って焼かれた作品には、金城次郎の代名詞ともいえる釘彫りで
描かれた魚文が躍動感いっぱいに泳いでます。


当館の収蔵品から抱瓶(だちびん)、とっくりなど13点展示。

会期:平成24年10月18日(木)平成25年4月2日(火)

本日の収穫

近頃 風向きがこちら方面で降灰つづきなので、屋上の掃除へ。
1時間で克灰袋10袋使い切りました。

袋いっぱいに灰を入れてしまうと重たくて持てなくなるので
袋半分に入れて、それでも3〜4はあるでしょうか。

一般家庭はこの鹿児島市指定の克灰袋に入れて、
指定の降灰置き場に出しておくと市が回収してくれます。

ちなみに当館は、隣接する駐車場の穴埋めに使っているので
わざわざ克灰袋に入れなくてもいいのですが、
その方が「灰を掃除した!」という気分になるので使いまわししています。

桜島は相変わらず元気ですし、風向きも変わらないし、
しばらくはいたちごっこが続きそうですね。

展示替えにつき休館いたします

10月15日(月)と16日(火)は展示替えにつき休館いたします。
17日(水)は休館日です。

15日〜17日は併せて補修工事が行われておりますが、
美術館1階のカフェとベーカリーは通常通りご利用いただけます。

ご迷惑をおかけいたしますm(_ _)m

とっておきの音楽祭in鹿児島

2007年に作品展「夢いろものがたり」を開催させて頂いた大原雅代さん。

天は雅代さんに二物を与えて下さったようで、絵画とさおり織りの才能だけでなく
ピアノや歌の才能にも溢れ、カーネギーホールで演奏された経験もおありです。

その雅代さんがピアノと歌でストリート音楽祭に参加されることになりました。

今週末の10月13日(土)天文館の6カ所で「第1回とっておきの音楽祭in鹿児島2012」が開催されます。
この「とっておきの音楽祭」は2001年に宮城県仙台市が発祥の
「障害のある人もない人も一緒に音楽を楽しむストリート音楽祭」で
全国で開催さてれいて、鹿児島では今回が初めてです。

全部で50組以上のステージがあり、
雅代さんのステージはマルヤガーデンズ7階で13:50です。

週末、天文館のあちらこちらでストリート音楽を楽しめます。
お出かけの際はちょっと覗いてみて下さいね。

とっておきの音楽祭inかごしま のポスターには雅代さんの絵が採用されています。

 

 

辻之堂の水神様

ただ今絵画展示室では「水辺のアルバム」と題し
海や川など水辺の風景にちなんだ作品を展示していますので、
当館の水にちなんだ風景をご紹介します。

写真の石祀は当館駐車場の奥に鎮座している水神様です。
もとは道路側にあったのですが、駐車場整備にあたり今の場所に移されました。

この辺りは水が豊富な地域らしく、昭和30年代まで水田が広がっていました。
当館向いの建物の脇には堀(水路)が流れていたので、
この水神様はその堀(水路)にあったものかもしれません。

ちなみに、ここから50m程先には、笹貫の刀匠波之平の分家があり
堀に囲まれていたので「堀の波之平」と呼ばれています。
今もバス停留所「新永田橋」の側に堀の跡が少しですが残っています。
また、この堀沿いにお住まいだった名残りで
堀脇さんというお名前が数件残っています。

刀匠が移り住むのですから、水も上質だったようです。
今でも井戸が残っているお宅が沢山ありますが、
指宿枕崎線の線路辺りから水脈が違うらしく
線路から永田川方面(堀の波之平側)は非常に上質の水が出るのですが
残念ながら線路からこちら側は赤水なのだそうです。

また、この辺りでは水が豊かな沢などに生息しているエゴノキが
一般のご家庭の庭木として元気に花を咲かせています。
これも水脈の豊かな地域だからこそ見られる風景なのでしょうね。

阿久根市波留南方神社の神舞

 

【開催地】阿久根市波留
(波留南方神社の神舞保存会)

【指 定】県指定無形民俗文化財

【開催日時】平成24年8月26日(日)
      11:00〜14:00

 

 

 

 

 

 

阿久根市波留地区の南方神社の神舞(鹿児島では「かんめ」といいます)を見てきました。
何カ月も前から南日本新聞で何度も記事になっていたので、大変な見学者の数でした。

神舞は天照大神の岩戸隠れの神話を7つの舞で構成したもので、
神降ろし、瓶舞、弓舞、剣舞、田の神舞、将軍舞、鬼神舞の順で奉納されます。

本来は8年ごとに奉納されるらしいのですが、後継者不足で17年振りとのこと。
今年は阿久根市政60周年ということで、対象年齢を中学生にまで下げて
ようやく人員を確保し、なんとか奉納にこぎ着けたそうです。

子供のころから神舞を見てきたという地元の女性にお話を伺うと、
「今まで大人が舞ってきたものを子供が舞っていると雰囲気が全然違う。」
「昔はこんなに沢山白い布はぶら下がっていなかった。舞庭の羽二重だけだった。」
とおっしゃっていましたが、久しぶりの奉納で嬉しそうに話して下さいました。

1.神降ろしー舞のはじめにあたって、諸国から集合された神々の紹介や御礼を申し上げる舞

2.瓶舞(びんめ)ー集合された神々に神酒をすすめ、岩戸前の気勢を上げる舞

3.弓舞ー武の神々の勢揃いは勇ましく、
     その弓矢のひびきは一層気勢をあげるに役立つ 

4.剣舞ー諸の神々は、酒に酔い血気盛りの神々は剣を抜いて舞い、
     更に気勢があがった。また、この剣舞は占いやまじないの意味もあり
     神々の奇術の舞でもあろう。

     *)この舞で使用されている剣は真剣です。

5〜6.田ノ神舞・将軍舞ー岩戸前の八百万神々は、天鈿女命(あめのうずめのみこと)の
             田ノ神舞・将軍舞に腹をかかえて笑いだし、その賑やかさは
             最高潮に達する。

7.鬼神舞ー手力男命(たもからおのみこと:鬼神)は、岩戸をあけて
      大神をお迎えできた喜びに、大手を広げて感謝の舞を舞う。

*)舞の解説は、当日会場で配られた「神舞の概要について」より

南方神社の鳥居や参道の石祠には、海水の入った竹筒が掛けられていました。

 

忘れ物をお預かりしています

夏休みが終わり、美術の宿題をする小学生・中学生で賑やかだった館内も今朝からすっかり寂しくなりました。みなさん夏休みの宿題は無事終わったでしょうか・・・。宿題をきっかけに、絵画や焼き物、そして美術館に少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。

さて、9月1日(土)にご来館いただいた方の、お子様用(小学生くらい)の帽子の忘れ物をお預かりしております。御心当たりの方は当館までお問い合せ下さい。(三宅美術館 電話番号:099-266-0066)

 

尚、夏休み期間中、小学生・中学生の入館料を無料にてご入館いただいておりましたが、本日より通常の入館料に戻っております。

◆ご入館料◆

●一般(高校生・大学生を含む) 300円(150円) ●小学生・中学生 100円(50円) ●70歳以上 100円(50円) ※(  )内は20名以上の団体料金

期間中、たくさんのご来館 誠にありがとうございました。企画展「水辺のアルバム 海と暮らし川と歩む」展は、10月14日(日)まで引き続き開催中です。是非、ご来館ください。

北山の火振り

【開催地】日置市東市来町養母 北山集落(北山納骨堂広場)
【開日時】平成24年8月15日 午後7時〜
【指 定】日置市指定無形民俗文化財「北山の火振り」

毎年8月15日に北山自治会で行われる「北山の火振り」を見てきました。

「北山の火振り」は
その昔、北山殿と梅木殿が戦いに敗れた北山殿の霊を慰め、
精霊を送る行事と無縁仏を供養するためだと言い伝えられている。
現在は北山集落の青壮年を中心に毎年8月15日納骨堂前で行われ200年以上の歴史がある。
(東市来町教育委員会の解説より抜粋)

この行事は‘つが’を振るので火振りとよばれています。
つがとは、15日の朝に集落の竹林から切り出された5m程の孟宗竹の先端に
松明がくくり付けられたものです。
昔は松の根っこを1年かけて集め、それを松明として使用していたそうですが
現在は材料の調達が難しく間伐材が使用されていました。

日が落ちると、納骨堂前広場に掘られた穴に火をつけた つが を立て、
集落の男性たちが180度の弧を描くように振り始めます。

10m四方ほどの小さな広場で何本ものつがが勢いよく振られ、
見ている私たちの目の前を松明の火が行き交い、火の粉が降り注ぎ、
最後は松明ごと落ち、迫力と緊張感のある送り火です。

このつがを立てる穴は、納骨堂となる前にお墓があった場所なので
毎年場所と数は同じで、つがを振る人はその家の方だそうです。
県外に出ている人も15日には帰ってきて、ご先祖様のために火を振るのだそうです。

ちなみにお墓があった時代はお墓の横につがを立て、
振る人は墓石の上に立って振っていたらしく
不安定で落ちたり、火が落ちても逃げられなかったり
怪我人が絶えなかったとか。

最後は広場の奥に作られた櫓に火をつけます。
櫓にはお餅を竹に付けたものが四方に飾られ
てっぺんは弓矢に象られています。
この矢は北山殿が戦に敗れた梅木殿の集落を向いているそうです。

お餅飾りを作るのは集落の女の子の仕事で
集落の各家庭で作っておいたお餅を
当日いただいて回り竹に付けるのだそうです。

火をつけると勢いよく燃え盛る櫓に青年がのぼり
縁起物の飾り餅を取りにいき勇猛さを証明します。
青年がゴーゴーと燃え盛る火の中から無事戻ってくると
周囲からは自然と大きな拍手がわきました。

毎年40本以上のつが振られるそうですが、今年は例年より少なかったようです。

最後は花火で締めくくりでした。