杉浦千里「美しきエビとカニの世界」

「博物画」というジャンルをご存知でしょうか。
対象を精密に描写した絵で、図鑑などに載っている絵、
といえばピントくるのではないでしょうか。
身近な博物画だと植物を描いたボタニカルアートがあります。
最近では、趣味で描かれている方も多いですね。
このボタニカルアートは「植物」の「博物画」になります。

この博物画で甲殻類を描いている杉浦千里(すぎうらちさと)さんという作家がいます。
今から数年前、ご家族にお目にかかる機会があり作品を見せて頂きました。
作品を目にした瞬間、鳥肌が立って目が釘付けになりました。
生まれて初めて目にした杉浦さんの博物画は「標本として描かれている写実的な精密画」
を通りこした芸術作品で、全身に感動が走りました。

残念ながら杉浦千里さんは39歳で夭折され、
今まで作品を拝見する機会がなかなかありませんでしたが、
嬉しい事に、この度作品集が出版されました。
当館の休憩スペースと1階カフェでもご覧いただけますので、
興味のある方はぜひお手に取ってみて下さい。