本日より後期展示

台風10号が猛威を振るっておりますが、皆さんのお住まいの地域は大丈夫でしょうか。
当館地区は暴風圏を抜けたようですので、本日より予定通り後期展示で開館しております。
とはいえ、まだしばらく強風が続くようですので、ご来館の際はお気をつけていらしてください。

セミも通常運転で元気に鳴いています。

前期展示は本日まで

「開窯120年長太郎焼展」の前期展示は本日が最終日です。
明日14日におよそ半分の作品を展示替えしますので、
現在展示中の作品は本日で見納めのものあります。
15日(木)からは、新たに初展示の貴重な作品も加わりますのでお楽しみに。

8/8(木)有山禮石氏ギャラリートーク

8/8(木)は指宿長太郎焼窯元 有山禮石さんのギャラリートークを行いました。

9歳のころまで谷山で育ったという禮石氏ですが,記憶のある三代の頃を振り返り「材料は自分たちでトラックを運転し山に出向いて持ってきて,燃料は近くの木材や廃材を利用しながら,子供だった自分も含め家族総出で作っており,指宿窯の近隣もわずか20戸あまりしか民家がなかった」と語りました。現代に至る過程で,燃料は薪から石炭,重油,ガス,電気と変化し,窯周辺の民家も500戸近くに増えたとのこと。

また時代にあわせて,職人や作家たちの作陶にかける時間にも変化があり「現代は寝食忘れて家族総出,というわけにはいかないが,その分,継承された技術と新しい時代の化学的知識を活用して,現在の作家として活動を行っている」そうで,「化学的な計算は小数点以下5桁まで」行うそうですが「それでも最後は勘が働かないとうまくいかない」。

そんな中でも,氷裂紋は「北海道の流氷の美しさを表現したかった」と十数年の研究を重ねた禮石氏が生み出した独自の表現ですが「古希を超えた今でも,これに甘んじることなく,違ったアイディアを試したい」と「自分の定数を探す」日々だそうです。

加えて,各時代や,現在の窯元別の「鉄釉」の比較についても「材料や環境,技術も気持ちも,それぞれ全部違うから,自分なりの好みの鉄釉を見つけてみて欲しい」とのことでした。

「開窯120年 長太郎焼展」は,8/14(水・休館)に一部展示替えを行い,9/23(月・祝日)まで開催しております。
時代や作家によって異なるさまざまな鉄釉や,禮石氏の氷裂紋を,ぜひご覧ください。

会津での薩長焼物展

8月5日~18日
福島県会津若松市で開催されている「会津本郷焼、萩焼、薩摩焼の合同展示会」。
当館のロクロ体験ワークショップで講師を務めてくださった有山清麿さんの作品も
出品されています。
出品作は「鎬(しのぎ:焼物の表面をヘラで削って規則的な凹凸をつける技法)」の作品だそうです。
当館で開催中の「開窯開窯120年長太郎焼展」でも清麿さんの「黒薩摩鎬花瓶」と「白釉鎬花瓶」を展示しています。

こちらはミュージアムショップで販売している清麿さんの鎬シリーズです。

身近にある長太郎焼④

本日ご紹介する長太郎焼は、鹿児島市喜入(きいれ)生見(ぬくみ)地区で親しまれている
長太郎焼です。
こちはら生見漁港にある恵比寿神社です。

平成6年、当時の生見漁業協同組合長の依頼で四代長太郎長佑が制作しました。
(その後、生見漁業協同組合は喜入漁業協同組合と合併)

高さは約70㎝ほどあり、焼きでヒビが入るなど、納得のいく恵比寿像が完成するまでに
7体制作したそうです。
平成7年12月2日に恵比寿神社御神体祈願と入魂の儀が執り行われました。
現在は地域のイベントがあるごとに祠の扉を開いて公開されており、
次は9月の十五夜祭りで拝見できるようです。

 

余談ですが、下の写真は、神社の鳥居の脇にある松の木に吊るされた「藁つと」です。
これは、11月亥の日の豊年祭で子供たちが各家庭を回って餅をもらって歩き、
その餅を藁つとに包んで、一年間この松の木に吊るすそうです。
(この藁つとは今でも集落で作っているそうです。)
生見漁港へ行かれたら、松の木にちゃんと藁つとが下がっているか確認してみてくださいね。

身近にある長太郎焼③

先日、身近にある長太郎焼①で谷山小学校にある長太郎焼をご紹介しました。
本日は他の学校で見られる長太郎焼をご紹介いたします。

まずこちら。
鹿児島県立鹿児島工業高校の新屋内運動場です。
正面の外壁に設置されている校章は四代長太郎長佑の作です。
平成21年の竣工に合わせて同校のOBである長佑氏が制作しました。

同じく四代長太郎長佑が制作した校章として、さつま町立宮之城中学校の校章があります。
宮之城中学校は本年4月、山崎、宮之城、鶴田、薩摩の中学校が合併して開校した新しい
中学校です。

現在、宮之城中学校の正面入口にケースに入って展示されていますので、
近くで見ることができますよ。

そして、こちらは伊佐市立針持(はりもち)小学校です。

全面芝生の美しい校庭に、長太郎焼の西郷隆盛像が設置されています。
昭和43年12月、明治100年記念に針持老人クラブ連合会から小学校へ寄贈されました。

そしてこちらも四代長太郎長佑の作です。
当時はまだ四代長太郎を襲名しておらず、また陶工名である「長佑」も名乗っていなかったので、胸像の銘は本名の「有山長蔵」となっています。

ちなみに、西郷像の向こう側にみえる掲揚台のセンターポールは、
昭和39年東京オリンピックで実際に使用されたものだそうですよ。

身近にある長太郎焼②

今回ご紹介する身近にある長太郎焼は、
私たちが日常的に目にしていて、実はそれが長太郎焼だった!というものです。

これは西郷隆盛生誕の地の前に掛かっている「高麗橋」。
平成5年の8.6水害で壊れた石橋の後に掛けられた橋です。

この新しい高麗橋の銘板が、四代長太郎長佑が作製した長太郎焼陶銘板です。

左下の四つ星は、四代長太郎長佑の印です。

そして、もう一つ。
こちらは鹿児島県障害者自立交流センター はーとぴあ鹿児島の前に掛かっている玉江橋です。高麗橋と同じく8.6水害の後に新しく掛けられました。

玉江橋の銘板も四代長太郎長佑作の陶銘板です。

高麗橋、玉江橋を渡るときに、陶銘板にも目を向けてみてくださいね。
ちなみに旧高麗橋、旧玉江橋は石橋記念公園に保存展示されています。
石橋記念公園https://www.seika-spc.co.jp/ishibashi/park01.html

カフェトワメゾン新メニュー「アイスカフェモカ」

「開窯120年 長太郎焼展」にちなみ,カフェトワメゾンでは新メニュー「アイスカフェモカ」が登場しました。当館入館券の半券をカフェでご提示いただければ¥500円でお召し上がりいただくことができます。この機会にぜひ,お召し上がりください。

身近にある長太郎焼①

以前に、鹿児島市役所本庁の初代長太郎作レリーフ
ぴらもーるの三代長太郎流石作のレリーフをご紹介しましたが、
まだまだ身近にある長太郎焼をご紹介していきたいと思います。

今回は当館の目と鼻の先の谷山小学校にある長太郎焼(作品)をご紹介します。

これは鹿児島市立谷山小学校校庭にある初代長太郎の「鏝画(こてえ)」です。
昭和8年に建設された講堂の正面に取り付けてあったものを、
平成6年解体される時に記念に残したのだそうです。
(谷山小学校展示解説より)

初代長太郎は、旧本窯の建物にも鏝画(こてを使って立体的な装飾を施す手法で、
一般的には左官職人が漆喰で施す)で装飾を施していました。
なかでも作品を展示していた展示館の天井に施された龍の鏝画は圧巻だったそうです。

現在、谷山小学校の体育館には四代長太郎長佑のレリーフが飾られています。(平成7年作)
入口の左側の壁面に見ることができる幅4mの陶製レリーフは、完成までに1年半を費やした力作です。

谷山小学校OBでもある長佑氏から子供たちへ
「これから将来大きな郷土愛をもち、人と仲良く平和に、いつもロマンと希望を持って、幸福に健全な人間になるよう。また、自信をもって何事にも恐れず挑戦してほしい」との願いが込められているそうです。