獅子乗り鐘馗像

端午の節句が近いので
焼物常設展示に白薩摩の「金襴手獅子乗鐘馗像」を展示しました。

鐘馗(しょうき)は中国唐の時代、玄宗皇帝の夢に出てきて
「天下の虚耗の妖孽を攘わん」(国家を弱らせる災いを払おう)と言ったといい,
その風貌は
「巨眼多髭にして黒衣を纏い,冠を着け,劔を抜いて子鬼を捉えている」とのこと。
(参照「東洋画題綜覧」編 金井紫雲)
その故事から端午の節句に魔除けとして鐘馗像を飾るようになったそうです。

当館の鐘馗像も大きな目にヒゲをたくわえ,冠を着けていますが
着衣は黒ではなく鮮やかな色彩と細かな文様がほどこされています。
背面には龍が描かれていて,袖と腹部には恐ろしい形相の鬼も。


振り上げている右手には穴があいているので,きっと劔を持っていたのでしょう。
展示室でお見せできないのが残念ですが,
鐘馗が乗っている獅子の脚裏にはちゃんと肉球が成形されているんですよ。

桃の節句にちなんで

本日は3月3日桃の節句にちなんで桃があしらわれた焼き物をご紹介します。

この作品は竪野系の18世紀の香炉「三島手香炉」です。
三島手とは白い粘土を埋め込んで模様をつける象嵌の技法のことです。
蓋の部分には桃の実が施されており,その周囲には桃の花があしらわれています。
側面には「奉寄進」「御細工人中」「丑三月吉日」と三島手の技法で記されています。


桃の花の季節に奉納された香炉なのでしょうか。
ただ今,当館1階の焼き物展示室にて展示中です。

酉年にちなんで


焼き物展示室
では酉年にちなんで鶏をモチーフとした作品を展示しています。
画像手前から 「金襴手鶏香炉(銘 寿勝)」,「稲束と鶏」
そしてインターネットミュージアムの干支コレクションアワードに出品中の「諌鼓鶏」です。
山水画の絵付けが施された「山を描く展」の焼き物と併せて,ぜひご覧下さい。

新しく常設展示しました

当館の1階ロビーは2階までの吹き抜けとなっています。
その吹き抜けの壁面には、
中間冊夫の「道」(130号)と河瀬正幸の「人物」(150号)が常設されていますが
この度新しく前畑省三の「いのちの誕生Ⅱ」(200号)が加わりました。
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展示室の空間と照明で見るのとはまた違った雰囲気でご覧いただけます。
当館へお越しの際は、ぜひ上も見上げて見てくださいね。
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常設展に海老原作品が戻ってきました

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「生誕110年海老原喜之助展」の巡回で出張に出ていた作品たちが戻ってまいりました。
貸出期間中、海老原作品をめあてにご来館いただいたお客様には大変ご迷惑をお掛けいたしましたが、本日よりいつもの場所で皆様のお越しをお待ちしております。

テレビで紹介されました

本日KYT鹿児島読売テレビで午後0時から放送された「開運!なんでも鑑定団」で当館所蔵の焼き物が紹介されました。

白薩摩焼の菓子器の出品作品が登場した際、薩摩焼の歴史を紹介するVTRの中で二点の作品を紹介していただいたのです。

◇黒釉貼付龍文半胴甕 http://www.miyake-art.com/floor_1st

◇色絵金襴手花鳥文大花瓶 http://www.miyake-art.com/floor_1st

二点とも現在当館1階焼き物展示室にて展示しておりますので、是非実物をご覧になってみて下さい。

いよいよ夏休みに入り、早速、夏休み初日の昨日から中学生の生徒さんたちが来館されています。当館近隣の中学校では、毎年夏休みの宿題で美術の宿題があるそうで、この時期になると多くの小学生や中学生が宿題をしに足を運んでくれるのです。

現在開催中の企画展「水辺のアルバム ―海と暮らし川と歩む―」展では、中学生以下のお子様の入館料を夏休み期間中無料にしています。

多くのお子様に美術作品を見る経験、美術館で過ごす経験を持ってほしいという考えから始めた夏休み期間限定のものです。宿題としてだけでなく、社会体験の一つとしても足を運んでいただければ、と思っていおります。是非、みなさんでご来館下さい。

 

「スケート」の謎

夏休みに入り、中学生が美術の宿題のために来館してくれます。
まだまだ休みも中盤だというのに、
この時期にもう美術の宿題を済ませるとは
なんと計画性のある中学生たちなんでしょう。

おおかたの中学生は8月30日前後集中するので
小さな当館は大騒ぎになってしまいます。

そんな彼らから、作家や作品について質問を受けることもしばしばです。
答えに窮する難しい質問から、微笑ましい質問まで様々です。

そして、この海老原喜之助の作品で子供たちから多い質問は、
ポスターに使用している「スケート」(1930年作)についてです。

この作品は海老原喜之助がパリ時代に描いたもので、
青と白で描かれた画風はエビハラ・ブルーと呼ばれています。
60号(縦130×横97)の比較的大きな作品です。

そして、子供たちからの質問は、というと…

「この絵には何人の人が描かれているんですか?」

「 … 」

どうも、描かれている人数って子供達にはツボらしく、
競って数えて、こちらに正解を求めてきます。

スケートリンク(池)のまわりだけじゃなく、
森の中や森の向こうにも人物は描かれていて、数えた事なんかないんですよね。

誰か正確に数えてくれないかなぁ。

絵の衣替え

展示中の「赤い桜島」「青い桜島」(前畑省三 作)の衣替え(額装交換)のため
額装職人の中徳氏に新しく額縁を作って頂きました。

実は、今まで入っていた額装は‘仮縁’といって
取りあえず入れておく簡易的な額縁でした。

最近では額装に入れないことを前提とした作品や
あえてキャンバスを壁に直に掛ける展示方法がとられたりしています。
作品の雰囲気を壊さないし、軽いし、経費も抑えられ、それなりの利点も多いのですが
当館では全作品 額に入れています。

それは、額装することで作品保護になるからです。
外気に直接触れることからの保護、紫外線からの保護、
観覧者からの保護(間違って作品にぶつかったり、作品に向かってくしゃみなどを
してしまった場合、直接作品に害が及ばないように)
経年による歪み等からの保護、等々です。

しかし、この額縁が自己主張しすぎて作品の雰囲気に影響してしまっては本末転倒。
あくまでも縁の下の力持ちでなくてはなりません。

そのさじ加減を上手に図って、作品に見合った
あるいは作品をより引き立てる額を作って下さるのが〔空間装飾〕の中徳氏です。

例えば、今展示している「地層 合」(前畑省三 作)はシラス地層を描いた作品です。

この作品の額装は一見何の変哲もない黒いシンプルが額装ですが
よーく見ると作品との間に隙間があり、作品が少し浮き出て見えます。

まさに地層剥ぎ取り標本のようです!

抽象的に地層を描いた作品を地層剥ぎ取り標本のごとく額装することで、
見る側にそのテーマが明確に伝わってきます。

芸術の秋、県内でも様々な企画展が開催されています。
作品鑑賞の際、額装にもちょっと目を向けてみてはいかがでしょう?
中には作家が自分で作った額装もあるんですよ。

 

最後の巡回地

一昨年パリに始まり、昨年から日本を巡回している薩摩焼展。
地元鹿児島での展示は25日で終了し、
次は最後の巡回地、東京です。
会場は江戸東京博物館。

当館の収蔵品も出展されておりますので、上京の際お時間がありましたら
ぜひお立ち寄りください。
江戸東京博物館の常設展もとても面白く楽しいですよ!