妙音十二楽

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【 開催地 】日置市吹上町田尻 中島常楽院
【 開催日 】毎年新暦10月12日
【開催時間】
午後1時~1時45分 妙音十二楽法要
午後1時45分~2時 奉納さつま琵琶
午後2時~2時15分 宝山検校墓前供養
【 指 定 】
妙音十二楽 鹿児島県指定無形文化財(芸能)
中島常楽院 鹿児島県指定記念物(史跡)
薩摩琵琶  鹿児島県指定無形文化財(芸能)

10月12日、日置市吹上町の中島常楽院で妙音(みょうおん)十二楽が行われました。

妙音十二楽は、1196年島津氏初代忠久に従って京都から薩摩に下ってきた常楽院第十九代住職 宝山検校(ほうざんけんこう)によって伝えられたとされています。
琵琶、笛、太鼓、手拍子、妙鉢(シンバルのような打楽器)、銅鑼、大法螺、小法螺の8種の楽器で演奏されます。
盲僧が琵琶の伴奏で釈文を読み続け、釈文の節ごとに合奏が入ります。
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『続 常楽院沿革史』によると十二楽には「松風」「村雨」「杉の森」「軒ノ水」「五調子」「忘れ撥(ばち)」「七つ撥」「八つ橋」「六調子」「盤渉(ばんしき)」「鳳の声」
「後生楽」の十二曲が伝えられているそうです。

釈文は「うちまき」「年号」「妙音の巻」「わたまし」「釈迦の段」「琵琶の釈」
「はんごんの釈」「本経(ほんぎょう)」「夢の段」「星の段」「回向」の十二種だそうです。

参考:妙音十二楽保存会発行資料

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妙音十二楽の後に、中島常楽院が発祥とされている薩摩琵琶の演奏がありました。
仏堂の宝山検校に向って演奏されるので、見学者は演者の後ろ姿を見ながら聞くことになり
とても新鮮な経験でした。この日演奏された「蓬莱山」という曲は「君が代」のもとになったといわれているそうで、確かになじみのある歌詞がところどころうかがえました。

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境内の仁王像には、近くの大汝牟遅神社(おおなむちじんじゃ)と同じように貝殻が供えられていました。吹上浜の砂は盛られていませんでしたが…。

帰りにその大汝牟遅神社へ寄ったところ、大クスの鳥居が経年劣化で危険とのことで撤去する瞬間に居合わすこととなりました。
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鳥居を再建する予定は無いとのことで、最後の姿を目に焼き付けることができました。