唐カラ船

【開催地】南さつま市坊津町泊地区公民館九玉神社
【開催日】毎年5月5日

毎年5月5日に坊津の泊地区で行われる「唐カラ船」を見に行きました。

子供の健やかな成長を願うお祭りで
稚児たちが新聞紙の兜をかぶり、車輪と猿の子を付けた唐船を引いて
泊公民館から九玉神社まで歩きます。

子供たちが小さいのと、人数が少ないせいでしょうか、
掛け声はテープで流していました。
(掛け声は「豊漁」を方言で言っていましたが、何と言っていたか忘れてしまいました…)

小中学生のお兄ちゃんたちが引くのは、もっと大きな唐船です。

神社に着くと稚児たちはお祓いをしていただき
女の子たちはお祓いが終わるのを待って奴踊りを奉納します。

女の子は唐カラ船を引いた男の子の後ろを歩いて神社まで行きますが、
その前を三味線と太鼓の道行囃子と笹を持った女性たちが歩いています。
この笹は「魔よけ」のために持っているそうです。

奴踊りが終わると、稚児たちは境内で唐カラ船を引いて競争です。
その後、浜へ下りてもう一度奴踊りの奉納と稚児の競争が行われます。

最後は海から投げられる紅白餅を頂いて終了です。

唐カラ船は親が子に作ってあげるもので
前はどの家庭にもあったそうですが、
今ではこの船を作れる方は1人しかいらっしゃらないそうです。

南さつまは他にも十五夜火とぼし、よっかぶい、水車からくり、上之坊の十五夜など
国の重要文化財に指定されている伝統行事が沢山あります。
詳しくは坊津歴史資料センター輝津館(きしんかん)で紹介されています。