椋鳩十著「薩摩伝統工人伝」


この度の企画展は、
椋鳩十の著書「薩摩伝統工人伝」(西日本図書館コンサルタント協会、昭和54年発行)
に椋鳩十の目をとおして描かれた工人12名を作品や資料を展示して紹介しています。

この「薩摩伝統工人伝」は、もともと南日本放送が発行していた「MBCクォータリー」(非売品)という冊子に寄稿されていたもので、本書は、その中から12名の工人を抜粋して書籍化したものになります。

「MBCクォータリー」は、放送業界の専門的な記事をはじめ、当時の各分野の文化人、著名人が寄稿している大変興味深い内容となっていて、今となっては大変貴重な資料です。
椋鳩十は創刊時から寄稿しており、創刊から「日高山伏物語」(掲載期間:昭和34年~昭和37年)、次に「日本一さつま」(掲載期間:昭和38年~昭和42年 他県に誇れる薩摩の自然や衣食住、習慣などを紹介する内容)を寄稿しています。

「薩摩伝統工人伝」は昭和43(1968)年から昭和57(1982)年まで寄稿されていましたが、
残念ながら昭和57年Spring号(3月10日発行)をもってMBCクォータリーは廃刊となってしまいました。

「薩摩伝統工人伝」と「MBCクォータリー」は鹿児島県立図書館に収蔵されていますので、
ご興味のある方はぜひ一読されてみてください。