「-与論を描いた画家-池田政敏展」も会期を残すところ1週間となりました。
夏休み期間中は小中学生で賑わっていましたが
本日から2学期が始まり展示室はずいぶん寂しくなりました。
本日ご紹介する作品は「熱帯の魚達」2002年作です。
池田にとっては記念碑的作品になります。
50代半ばから公募展に出品するようになったスロースターターの池田は
鹿児島県美術展入選,名瀬市美術展覧会入賞を皮切りに白日展,日展での入選を重ね
本作品で第78回白日展佳作賞を受賞し白日会会友へ推挙されることとなりました。
また,本作品は鹿児島県民文化祭の秀作美術展に選定され県内各地で巡回展示されました。
池田の晩年の作品には,この不思議な形の「珊瑚の塔」がよく描かれています。
本作品の珊瑚の塔には与論の色鮮やかな海の生き物たちが添えられています。
どれも魚類図鑑から抜け出してきたようなリアルさですが,
池田は朝漁港へ出掛けて目ぼしい魚を譲ってもらうと先ず
変色する前に色を描きとめたそうです。
それから冷凍し,後にじっくり観察しながら形をスケッチしていったのだそうです。