中山の虚無僧踊り

【開催地】鹿児島市中山町 白山神社
【開催日】平成24年7月29日
【指 定】県指定無形民俗文化財「鹿児島市中山町の虚無僧踊」
     市指定有形民俗文化財「滝ノ下の田の神」

7月29日中山町にある白山神社で虚無僧踊りが奉納されました。
ここ谷山で唯一の県指定無形民俗文化財です。

谷山観光協会発行の「谷山の歴史と文化財」によると
 豊臣氏滅亡後その再興をはかり、農兵をおこそうとして棒術を教えたことから
 この踊りが起こった。
 幕末幕府の密使が虚無僧に姿をかえて村にはいり、無礼な振る舞いをしたので
 農民たちがあやしいと思い天秤棒でこれに打ち掛かって倒したことから
 この踊りが起こった。
と言い伝えられているようです。

また、農民が虚無僧に打ち掛かったが逆に切られてしまい
農民の血で赤く染まった場所が旧伊作街道の「赤土坂」である、
という方もいらっしゃいます。

中山の虚無僧踊りは、地元白山地区で生まれ育った青年によって
尺八、三尺棒を持った虚無僧1人 対 六尺棒を持った農民2人が1組となり
計5組で構成されています。

虚無僧と農民の切りあいが由来とあって
踊りというより「立ち回り」に近いと感じました。
テンポもだんだん早くなり、迫力のある奉納でした。

今年は虚無僧役のうち3人が地元の中山小学校の生徒さんで
練習期間はたったの5日間だったそうですが、
大人に引けを取らず虚無僧を立派に成し遂げていました。

これは白山神社の鳥居の足元にある「力石」です。
昔はこれを本当に持ち上げて力自慢をしていたそうですよ。

ちなみにこれは白山神社の西側、
滝ノ下地区にある田の神様(たのかんさぁ)です。
鹿児島市の指定有形民俗文化財です。